冗談は顔だけのつもりだ

そうさ100%現実

【旅】山形~仙台に行ってきました

 『旅』とかいうカテゴリー、作ったはいいが今後使うのかどうか。

 

 ということで先日、雪積もる山形そして雨降る仙台に行ってきた。

 なにをしに行ったかと言うと、私が愛読しそして敬愛している作家三浦しをん先生の講座に参加させていただいたのです。

 本講座は、1997年4月、直木賞作家である高橋義夫先生を講師としてスタート。その後、山形市在住の文芸評論家・池上冬樹先生が講師兼世話役を引き受け、現在まで、たくさんの受講生とともに歩んできた“真剣かつカジュアル”がモットーの、有志による愉快な自主運営の文学講座です。

(「小説家(ライター)になろう講座」公式ページ引用)

 という講座である。(ひどい匙投げ)

 

 毎月、第一線でご活躍されている作家さんを講師に、編集者さんをゲストに迎え、受講生から募集したテキストについての講評とトークショーを開催しているのがこの講座だ。

 簡単に言うと、「素人が書いた話をプロが読んでアドバイスをくれる神がかったイベントに1500~2000円払えば参加できる」ということだ。(反省しない匙投げ)

 そしてなにより、講習のあとに講師・ゲストの方々と懇親会の席が設けられるという「なんだそれ夢かよ」という超超超太っ腹イベントなのだ。

 

 こんな夢のようなイベントが催されていると知ったのも、歌人穂村弘氏を好きなフォロワーさんが教えてくださったのがきっかけだ。ネット社会の素晴らしさを肌で感じた瞬間である。その節は本当にありがとうございました。

 

 ジャニーズ関連で完全に尻が軽くなっている私は、迷わず参加を決めた。そしてせっかくならと応募したテキストがなんの間違いか採用されてしまい、行きの新幹線ではゲロ吐きそうになるほど口内を乾燥させていたこの小心者が、二日間どのように行動していたかという記録を以下に残しておく。

(なお、時間は大まかなものであり正確ではないことをご了承願いたい。)

 

 

<一日目>

8:00

寝坊する。

予定より一時間遅い電車に乗る。

 

9:30

東京駅発 新幹線で目的地山形をめざす。

なぜか年配者集団に包囲された席を指定されており、み○りの窓口の悪意を感じる。

雪に興奮する。

 

http://instagram.com/p/yQnBskugPM/

ゆき〜やま〜!

 

12:00

山形駅着 駅ビル内のそば屋に行く。

が、土日ということもあり全面禁煙になっており、仕方なくロッテリアに入る。旅行先に着いて初めに口にするものがファーストフードとは、なかなかロックである。

店内は地元の学生さんがほとんどであったが、彼らは野暮ったさと都会意識を足して二で割ったような姿をしており、「山形はいいところだ」と確信する。

数席しかない喫煙席に押し込められながらふるポテを味わう。やはりバターと醤油はよく合う。

 

13:00

 会場である遊学館へ移動。

タクシーの運転手さん、少々独り言が多い。

 

13:10

遊学館着 吹き抜けになっている、なかなか立派な建物である。

三階へ上がるとすでに開場しており、参加費を支払い窓側の席に座る。

新幹線の中から続く緊張により、極度の乾燥状態である口の中を潤すため鞄からペットボトルを取り出すも、お茶が五分の一ほどしか残っておらず、己を呪う。

砂漠状態の口をモゴモゴさせながら講座スタートを待つ。

 

 14:00

講座スタート 三浦しをん先生を白熱させてしまい大汗をかく。

※講座の内容については後日公式より詳細なレポートが上がるはずなので割愛。

毎回大変読みやすくまとまったレポートなので、物を書く方はもちろん、そうでない方もぜひ一読されたし。

●講座レポート

http://www.sakuranbo.co.jp/special/narou/index.html

●トークショーレポート

http://www.sakuranbo.co.jp/livres/sugao/index.html

 

16:30

講座終了

ご厚意で手作りケーキを持ってきてくださる方がいて、遠慮なくいただく。なお男性である。女子力の居所。

三浦先生のサイン会が催され、それを事前に知っていた私は自宅から持ってきた本にしっかりと名入りでサインをいただく。しっかり&ちゃっかり。

受講生の方々から声をかけていただき、一緒に懇親会の会場へ向かう。

 

17:00

 懇親会スタート とても風情のある日本料理屋さんにて、最高に美味しいはも鍋をいただく。

編集者の国田さんが私の勤め先のブランドの服を着てくださっていることや、三浦先生と同じ銘柄の煙草を吸っていることが判明して、泣く。嬉し泣く。

「仕事しててよかった」「煙草吸っててよかった」と生まれてはじめて思う。

 

19:00

二次会へと流れる 懇親会会場から歩いて二分ほどのバーへ十名ほどで移動。

先生方の隣で美味い酒を飲むという、夢か真かわからぬ時間が過ぎていく。

池上先生、三浦先生ともに締切を間近に控えた夜であったというのに、受講生と気さくに話し、会の最後まで付き合ってくださる。

 

23:00

二次会終了、各自解散

非常に名残惜しいが、再会を心の中で誓い、帰路につく。

 

23:30

ホテル着 母から「無事か!?」というメールが入っていたことに気がつく。

この高揚感はメールでは伝わらぬと思い電話をかける。安否確認のメールから二時間ほど時間がたっていたのでさぞ心配しているだろうと申し訳ない気持ちで母が出るのを待つ。

私「もしもし、メールありがとう、無事です。今ホテル着いた」

母「……あそ、よかったね……」

私「……寝てた?」

母「……うん……」

さすがわが母。睡眠欲に忠実である。

十五分ほど自慢話に付き合ってもらい、電話を切る。

そして、静かになった部屋でつぶやく。

http://instagram.com/p/ySEX_2ugK4/

夢のような1日であった

 

26:00

就寝

 

<二日目>

 

8:00

起床

空白の時間

11:00

また寝坊する。

フロントから丁寧な「さっさと部屋出ろ」電話をいただき、顔面蒼白で飛び起きる。

 

12:00

仙山線で仙台へ

雪深い風景を見ながらウトウトする。

 

13:00

仙台着 雨が降っていたせいもあるが、山形より仙台の方が寒い。

牛タン発祥の店をめざし、携帯ナビウォーク片手に観光客丸出しで街中を歩く。

最速最短ルートを案内してくれているのだろうが、大通りを外れた道ばかり選んで案内される。気付けばまわりの景色がキャバクラになる。

 

13:45

目的地着 定休日であった。重々しいシャッターが降りている。

キャバクラ街で、万事休す。

駅前まで行けばお店はたくさんあるのだが、そこまで戻っていてはランチタイムに間に合わない。焦る思考とは裏腹に足取りは重く、当てもなく大通りに向かって歩き出したとき、目の前に赤い看板。

仙台名物牛タン焼の「喜助」さん、あなたがそこにいてくれてよかった。

http://instagram.com/p/yTfw8BugFo/

いただきます

 店員さんのやさしさ、温かいお茶、そして肉厚の牛タンのおいしさに感動する。

(東京でも食べられるけど!)仙台旅行の際にはぜひ喜助さんへ。(神奈川でも大阪でも食べられるしネット販売もしてるけど!)

 

14:30

喜助から目と鼻の先、道路を挟んで反対側にある喫茶店、COFFEE 珈巣多夢へ入る。

http://instagram.com/p/yTkJilugKK/

この雰囲気たまらん、行ってみたかった喫茶店 珈巣多夢(かすたむ)

店内奥の窓際の席に座りカフェオレホットとチーズケーキを注文。

http://instagram.com/p/yTk4_kugK2/

ふたたび、いただきます

ほどよい甘さのカフェオレにチーズケーキがよく合う。そして注文すると必ず一つついてくるらしいチョコレートが、なんか小さなやさしさを振りまいてるみたいで、心遣いがニクイ。

マスターのお姉さんの美しさに目が眩む。帰り際、「風邪ひかないようにしてくださいね」と声をかけていただき、ニヤニヤしながら仙台駅へ向かう。

 

16:30

仙台駅着 お土産に萩の月を買う。

新幹線に乗車するまでホームにある喫煙所で時間をつぶす。スーツ姿のおじさまたちの間を縫って場所を確保し、定刻まで待つ。

ガラス張りの小さな部屋に入って、行き交う人々を眺めて眺められて。これじゃまるで珍しい生物みたいだなあと、ぼんやり思う。

 

19:00

東京着 人があふれかえっていて、日本の中心に帰ってきた感がすごい。

満員電車でもみくちゃにされながら我が家を目指す。

 

21:00

帰宅

 

こうして二日間の一人旅が終わった。

 

 

 まず、山形の講座に参加して感じたのは、受講生の方々の志の高さと、本が好き・活字が好きという熱意である。普段、こんなにも書くことや読むことについて人と語ったことがなかった私にとっては、とても有意義で心躍る時間となった。そしてなにより、モチベーションが高まる経験となった。

 趣味としてやるにしても、うっかり仕事になったら嬉しいなという下心があるとしても、やるなら本気でやりたいな、と考えを改めることができた。大好きな作家さんから「どんどん書いて」と言われたんだから、そりゃあもう書かない理由がないだろう。(ふんぞり返り)

 

 東北の人たちの温かさと食べ物のおいしさと、「私とっても朝が弱い」ということをかみしめた旅でございました。

 絶対絶対また行きます!!!