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冗談は顔だけのつもりだ

そうさ100%現実

【映画】これが邦画の限界ならば、たしかに世界は残酷だ。『ジュラシック・ワールド』『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』

 今年は映画を50本見るとか言っといて、現時点で15本しか見てなかった。すでに今年は折り返し地点、まずいぞ。ムムム。

 それにしてもこの夏の映画は非常に豊作である。『マッドマックス』にはじまりハリウッドの大作や、洋画邦画問わずヒットタイトルの続編も目白押し。さらに良くも悪くも大変話題になっている『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』まで、ぜ~んぶこの夏にぶつけてきやがった。まあ、涼みに行くついでに映画見られるんだからいっか。
 これから『テッド2』とか『日本のいちばん長い日』とか見に行かなきゃと思ってるタイトルはあるんだけど、今夏暫定1位は『ジュラシック・ワールド』ですね、当たり前か。
 職場の人に「恐竜が大好きで! とくにトリケラトプスが!」と唾飛ばす勢いで説明したら「趣味が意味不明」と言われたわけだけど、まあ趣味に意味なんて求められても? みたいな? これだから無趣味のやつらとは話が合わねえゼ!!! プンプン!!!
 それはいいとして、『ジュラシック・ワールド』の何が一番良かったかっていうと、私は”思い切り”と”映像技術”だったと思うんですよね。
 映画だったら2時間かそこらのストーリーがあるわけで、話の内容に感動があれば脚本がよかったなあって思うし、役者の演技がよければ「クリプラ嫁にしてーなー」とか思うわけだけど(もちろんそれも思うんだけど)、しかし思い切りと映像技術がそのすべてを凌駕してしまってたんですよね。だから脚本にツッコミどころが満載でも、役者さんがちょっとどうなの? って思うアクションしても、そんなもんどうでもよくなる。そんなことより恐竜たちの動きの細かさとか画面の奥行きとかクライマックスの疾走感とか、そっちに見入ってしまう。
 ようするに、とにかく突っ走っていくデッカい車が映画、それを追いかけなきゃならないタクシードライバーが我々と考えて、たしかに速度は速いんだけど、運転うまいし道には迷わないから意外とついていけるじゃん!? むしろこの速度についていってる自分すごくね!? V8! V8!! イモータンジョー!!! みたいなかんじなのね、ジュラシックワールドは。(たとえがわかりやすすぎると思ってる)
 余計なことを考えさせない映画っていうのは、恐ろしくひたむきな勢いがあるんだけど、それだけでは押し切らず、技術もしっかり伴っている作品のことなんじゃねーのかと、『ジュラシック・ワールド』を観て感じました。
 
 そして、対抗馬となる邦画が『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』であると私は勝手に思っているんだけど、実はようやく先日観に行きまして。新鮮な記憶のうちに書き留めておこうと思ったので、今これ書いてます。
 みなさんご存知の通り、酷評の嵐であるこの映画。ここまでぶっ叩かれてるとどんだけ酷い有様なのか、この目で確認しなければ朝も起きれないのがこのワタクシ。性格の悪さは地域イチ。
 率直な感想は、「おおむね予想通り」って感じでした。つまり、面白くはなかった。
 ちなみに言っておくと、原作はコミック5巻目くらいで断念、アニメも3話くらいで断念してますので、作品についての思い入れはまったくと言っていいほどございません。設定を軽く知っている程度。キャラ改変とか全然どうも思ってませんので、その辺についての文句はなにもありません。
 んで、さきほど『ジュラシック~』は”思い切り”と”映像技術”だと申し上げましたが、『進撃~』に関しては、完全に”思い切り”のみで”映像技術”がないと言って差し支えないかと。
 じゃあどの辺が”思い切り”かというと、邦画の低予算とCG技術でこれをやっちまえという企画自体がすごいと思うんですわ。誰もが認める人気漫画ですから、話題性のあるうちにやっちまえという大人の声はよ~く聞こえるんだけども、しかしそれにしたって雑じゃありませんか、と。
 はっきり言って、脚本のレベルは『ジュラシック~』も『進撃~』も大差ないと思ってんですわ。どっちもそこまで登場人物に感情移入できないまま終わっちゃうし、ツッコミどころ多いし。でも、『ジュラシック~』は映像の部分がとにかく完成度が高かったから、脚本の甘さなんてもんはどうでもよかった。しかし『進撃~』は、脚本をカバーできるだけの映像が作れなかった。
 CG技術がハリウッドに劣ることくらい百も承知だからもうこの際しょうがないと諦めるけれど、私が一番嫌だったのは、途中途中で入る超超超超超チープな実写カット。なにあれ。ドキドキも興奮もぜ~~~んぶあれで消滅する。もったいないなんてもんじゃない。
 『ジュラシック・ワールド』の前、1作目の『ジュラシック・パーク』、実は全部CGってわけではなくて、2年がかりで動くティラノサウルスのロボットを作ってそれを使って撮影してるっていう話には驚かされる。あの当時にしては発達したCG技術を持っていても、マジモンのロボットを作る。予算があるからと言われればそれまでだけど、せめてこれから戦いに向かおうとするエレンたちが乗った車が走っていく道の映像くらい、ただの砂利道映すんじゃなくてセット作って撮影できなかったのかよ、と思うのだ。
 キャラを改変したことや世界観を壊したことが面白さを損ねているわけじゃない。こういう”雑さ”が、私は非常に気に食わなかった。
 グロ表現とか超大型巨人の登場シーンとか、最後の戦いのシーンとかは迫力あったしよかったと素直に思うんだけど、でも、「気に食わん」と思った記憶に上塗りできるだけの力は、全然なかった。映像技術で世界に劣るなら、脚本や細かい部分の作り込みでなんとか差をつけていくしかないのにね。
 これが今の邦画の力かと思うと、レイトショー終わりの夜道がやたらと虚しく感じたもんだよ。本当、世界は残酷だぜ。
 
 こうなったら後半も観に行きますけど、さとみの出番が増えなきゃやってらんねーなこりゃ。