冗談は顔だけのつもりだ

そうさ100%現実

【テレビ】ちょっとみんな、今期No.1ドラマ「 #スキャンダル専門弁護士QUEEN 」のこと誤解してない?

 毎クール能動的にドラマを見ている視聴者の方々は、「視聴率=おもしろさ」でないことなんてすでに常識だと思うのだが、私が今のところ今クールNo.1だと思っている「スキャンダル専門弁護士QUEEN」の視聴率が2話でガクッと下がったのをきっかけに、「このドラマはなぜおもしろくないのか?」という趣旨のネットニュースなんかが嬉々として出始めた。そもそも「おもしろい」という限りなく個人的な感想を、不特定多数が決めるよくわからん指数に委ねられることがすごい。なにその数字への信頼度は。

 まあそれはいいとして、そういったネットニュースをちらりと読んで、みんなこのドラマを“誤解”しているんじゃないかと感じた。なにが言いたいかというと、このドラマは「かっこいい女主人公が世の中の悪を成敗して視聴者をスカッとさせる」って話じゃないっつうことだ。とある記事で、某失敗しない女医やら、クラスを支配する某女教師やらの名前が挙げられていたけど、この人たちを思い描いて「QUEEN」を見たら、そりゃ「これじゃない」と思うよな、という。

 アイドルのスキャンダルを取り上げた第1話はおおむね好評だったように思うんだけど、セクハラ・パワハラを扱った第2話は、視聴率だけじゃなくネットの評判もイマイチだった。私が熱心にドラマタグを漁ったところ、主な不満は「セクハラ・パワハラを軽く扱いすぎ」といった内容だった。確かにそれは私も思う。「QUEEN」は基本的に、“弁護士ドラマ”としては悲しいほど浅くペラッペラだ。竹内結子さん演じる主人公の氷見江は、依頼者の苦悩に寄り添い、問題解決に汗水垂らして奔走する人間ではない。見終わったあとにスカッとするようなドラマの主人公は、きっと氷見のような人物像にはならないだろう。要するに、多くの人がこのドラマに期待していただろう“問題解決後のスカッと感”は、氷見という人物が主人公になっている時点で、制作者の本当の狙いではない気がするのだ。

 

 第2話について話したいので、まだ見ていない人はこちらからあらすじの確認をどうぞ。

www.fujitv.co.jp

 「セクハラ・パワハラを軽く扱いすぎ」という不満が多かったといったが、私個人としてもこの意見に賛同した上で、「第2話の本筋はこそじゃないので、ドラマとして軽く扱ったことは間違いではない」と言い切りたい。セクハラを受けたとする女性へのセカンドレイプを登場人物がなんとも思ってなかったり、実際に起こった盗作疑惑を題材にしていることは明白なのに決着のつけ方がご都合主義だったり、残念と言わざるを得ない部分もあった。だけど、第2話は「セクハラ・パワハラを受けた女性 VS 訴えられた男性と、それを解決する氷見」が軸ではなく、最初から「マスコミ VS 氷見」の構図が軸であったと、私は感じた。なので、依頼者が持ってきた問題をどう解決するかよりも、氷見はどうやってマスコミに不利益を与え、いかにして“エスニック系イケメン”と接触するかが、第2話の本筋だったと思う。そして氷見がマスコミに弱みを握られている以上(それが原因で氷見がマスコミを恨んでいる以上)、おそらく第3話以降も「マスコミ VS 氷見」の構図は崩れないだろう。そう考えれば、セクハラ・パワハラや盗作疑惑について掘り下げていく必要性が、“ドラマとしては”なかったということになる。

 

 氷見は依頼者と最初に面会したとき、まず譲歩を勧め、そして「ひとつ美味しいエサが見つかれば、人はそこに集まって貪り尽くすんです。本来意図していたところ以外のことを否定されて、あとは崩落への道を辿るだけ。残念ですが、それが今の時代です」と言っている。これは物語の終盤で、氷見がセクハラ・パワハラを訴えた女性と、訴えられた男性を対峙させたとき、「あなた方は利用されてるんです。セクハラ問題の影でなにかを隠したり、それに乗じて儲けようとしたりするヤツらがいるんです。あなた方がいがみ合うのは彼らの思うツボです」といって2人に和解を求めた場面につながる。

 この女性と男性はもともと交際していたため、氷見が「和解せよ」と言ったことはセクハラ・パワハラの解決策として非常にお粗末で、視聴者の怒りを買うのも当然に思える。しかし、氷見の相手はあくまで“マスコミ”だ。「ひとつ美味しいエサが見つかれば、人はそこに集まって貪り尽くす」というのは、まさに2人の個人的な問題に介入し、週刊誌やワイドショーでセンセーショナルに報道して騒動を煽り、挙げ句の果てに暴露本を出版しようとしたマスコミのことにほかならない。氷見はなによりもそれが許せなかったはずで、だからこれ以上騒動を大きくしないために、2人に和解を迫った。結果、暴露本の出版は中止になり、氷見はその延長線上で“エスニック系イケメン”との接触も果たすことができた……ということじゃなかろうか?(今めちゃくちゃ“同意してほしい顔”をしております)

 

 第1話から氷見の情報が小出しにされているけど、おそらく「QUEEN」の本筋は、弁護士としての彼女の活躍ではなく、氷見江という女の謎を解き明かしていくところにあるのだろうなと、第2話を見て感じた。このドラマは“弁護士もの”の王道を楽しむわかりやすい作品ではないけれど、ドラマ好きには確実にハマる作品だと思う。要するに、最初から万人がおもしろいと思う作品ではなかったのだ。そこを誤解されて「視聴率下落!」とか言われても、ねえ……という気持ちである。

 

 と、まあいろいろ言ったけど、最終的には「賢い女たちのイチャイチャがたまらないから全人類見ろ」につきる。第1話で氷見さんが「本当の与田ちゃんは、優しくてかわいくて賢くて、最高にいい女だよ?」 って言った屋上のシーンは悶絶しながら萌え転がったし、第2話で与田ちゃんが電話越しに氷見さんに向けて「……好き」って言ったシーンはテレビの前で「ッカーーーーーーーーーー!!!!!!!!!! 最高の演出ーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」って叫んだ。

  水川あさみさん演じる与田ちゃんの“賢くて強いカラッとした女”像がめちゃくちゃ気持ちいいし、斉藤由貴さん演じる真野さんのセリフはすべてがパワーワードだし(斉藤さんの振り切れっぷりも最高)、auのCMで片鱗を見せていた中川大志さんの“コメディ俳優”としての才能が完全に開花してるし、バカリズムさんのキャラクター監修は天才的だし、衣装含め映像全体がおしゃれで洗練されてて映画的だし、演出とテンポも申し分ない。「視聴率が悪いからおもしろくないんだろう」って理由で見ないのは、あまりにももったいないぞ、ということは大声で言っておきます。

 とにもかくにも、以下の写真を見てピンときた人間は全員、木曜22時フジテレビにチャンネル合わせてテレビ前で待機すること!!!!! 損はさせないから!!!!! 見て!!!!!

 

 
 
 
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このあと21時からは『キスマイ超BUSAIKU!?新春2時間半SP』に竹内結子さん、水川あさみさんが出演! VTRで泉里香さんも出てますよ〜😍 そして続いて23:30からは水川さん、バカリズムさん出演の『初対面トークショー!!内村カレンの相席どうですか』がスタート! 今宵は一足先にQUEEN祭りじゃい! #キスマイBUSAIKUでは竹内さんの採点に大注目 #さすがわれらがQUEEN #内村カレンでは乙女な水川あさみが見られる?! #イケメンHさんって誰 #スタッフ一同もメロメロでした #ドラマQUEEN

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今日もおつかれさまでした✌️

水川あさみさん(@mizukawa_asami)がシェアした投稿 -

 

  ……なんやねんこれひたすらかわいいかよ。はあ、毎週木曜日が楽しみすぎる人生、最高!!!!!!!!!!