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【テレビ】『連続ドラマW #フェンス 』からはじめる社会派ドラマのススメ 〜いいから無料で第1話を見ろ〜

 『逃げるは恥だが役に立つ』『アンナチュラル』『MIU404』などのヒット作を手掛け、ドラマファンのみならずお馴染みの脚本家になっているだろう野木亜紀子さん。そんな野木さんの最新作『連続ドラマW フェンス』が、現在WOWOWで放送中なのをご存じでしょうか。

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 4月16日に最終回を迎える同作、オンデマンドではすでに全話配信済み。私は放送を待てずに配信で最終回まで見てしまったのだけど、見終わってからまず、野木亜紀子先生に感謝しました。そして、「これからもあなたの脚本を信頼します」と手を合わせたのでした。

 

 「沖縄を舞台に性的暴行事件の真相を追う、エンターテイメント・クライムサスペンス」と銘打たれた『フェンス』。さまざまな問題が横たわる中で進むストーリーは、楽しい気分になる場面ばかりではないです。むしろ、やるせなくなったり苦しくなったりすることのほうが多く、最後にようやく希望が見えてくるような感じ。

 しかも、地上波放送でも無料配信でもなくWOWOWの作品となると、そもそも視聴のハードルが高い。それでも、この良作をスルーしてしまうのはもったいないと思っています。特に映画・ドラマ好きな人が見たら「これぞ野木さん」と感じるような骨太作品だと思うので、ぜひ見てほしいです。

 

 「だけど、今から全話見るのは無理でしょ?」「最終回だけ見てもわからないし……」と思ったあなた。よく聞いてください。なんと、

最終回が放送される4月16日の18時から、

第1〜4話の一挙放送があります!!!!!!!!!!!!!!!!

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しかも第1話は無料で見られる!!!!!ヤッタネ!!!!!だったらとりあえず、1話見てから2話見るか決めればいいね!!!!!ね!?!?!?!?!?!?

 

 さて(急冷静)、ここから『フェンス』の中身に触れていこうと思います。私がこの作品をおすすめしたいポイントは、大きく分けて以下の2つ。

◎「はじめての社会派ドラマ」にピッタリ

◎「女性の連帯」「男性性の呪縛」を“どちらも”描く

 それぞれ具体的に書いていきますが、前提として、“最終話まで見ている人の感想”だということをご了承ください。また、決定的なネタバレはしませんが、人物設定についてはある程度説明を入れます。なので、ネタバレ絶対に許さない人はこれ以降読まないでもらって、今すぐWOWOWを契約してください。

 

 

 

 

 そんじゃいきます!

 

 

 

 

◎「はじめての社会派ドラマ」にピッタリ

 日本でもようやく、現行の社会問題や政治などを“エンタメ”として発信する作品が増えてきたけど、その流れを作ってきた1人が野木さんだと認識しています。だからこそ、とっつきにくい(と思ってしまう)テーマをどうやって見せればいいか熟知していて、ドラマとしてもちゃんと面白い。そしておそらく、「難しいテーマだから見るのをやめよう」と思ってしまう人たちへのアプローチを強く意識している気がします。

 『フェンス』は沖縄が舞台であり、沖縄だから抱えざるを得なくなったさまざまな問題が描かれます。……といっても、その全てを正確に理解している人はほぼいないのでは。私もはっきり言って、教科書に載っていたことすら覚えている自信がありません。

 一方、作中にはとにかく“説明”が多い。例えば、主人公の雑誌ライター・キー(松岡茉優さん)が編集長から「沖縄についてどれぐらい知ってる?」と聞かれるシーン。キーは沖縄の歴史から基地問題までをつらつらと喋りながら、「これぐらいしかわかんないですわ〜」みたいなことを言うのだけど、多分ほとんどの視聴者は「そんなに知ってんのかい!」と驚くと思います。しかし、ここで語られた「沖縄」は、その後『フェンス』で描かれるアレコレを見る上で必要な前提知識なんですよね。

 普通のドラマなら「説明セリフが多い場面」だと嫌がられるかもしれませんが、『フェンス』の場合は、制作側が意図的にこうした説明セリフを入れているように思えました。登場人物を介して、「おめーら本土の人間は沖縄のことなんも知らんだろ? だったら教えてやるよ」と言っているような感じ。逆に考えれば、こうした場面が「ドラマを見ているだけで自然に沖縄のことを学べる」仕組みを作っているわけです。

 社会派作品が避けられる理由の一つに「知識がないからよくわからない」があると思っていますが、制作側はそこに配慮したのかもしれません。だから私は、今まであまり社会派作品に触れてこなかった人、なんか難しそうだと思って避けてきた人にこそ『フェンス』を勧めたい。出演者から「まずは知ることが大事」といったコメントが何度も出ていたけれど、まさに「目の前の問題を多くの人に知らしめる」ことが作品の目的なのだと感じました。

 

 また、ミステリー要素やちょっと笑えるシーンもあって、エンタメ作品としてしっかり成立しているところもスゴい。最初に書いたように、胸を締め付けられるような場面も多いけれど、硬軟織り交ぜながら話が進んでいくので、ホッとする瞬間もちゃんと存在します。

 だからとにかく、まずは第1話を見てほしい。4月16日18時から放送の第1話は無料で見られます。「WOWOWオンデマンド」なら、BS視聴環境がなくてもスマホタブレットで視聴可能。しかも今見たら「お申し込み月は無料」らしいです。逆に入らない理由を教えてもらっていいですか?(圧)

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 ということで、私の中では「はじめての社会派ドラマ」としての『フェンス』を一番にお勧めしたいのだけど、もうちょっと踏み込んだ理由がこれです。

 

◎「女性の連帯」「男性性の呪縛」を“どちらも”描く

 全5話を見終わってから、『フェンス』というタイトルが非常に秀逸だと感じました。第1話でキーが取材のため沖縄を訪れ、一番最初に違和感を抱くのが米軍基地のフェンス。どこまでも続くその長さに、視聴者も驚かされることでしょう。

 しかし、フェンスのような“隔たり”は私たちの生活にたくさん潜んでいて、作品の中では特に「沖縄と本土」「日本とアメリカ」「人種」「ジェンダー」「世代」について描かれていきます。この中で私が特に印象深かったのは「ジェンダー」についてでした。

 米兵による性的暴行事件を訴えるブラックミックスの女性・桜(宮本エリアナさん)とキーがバディとなって、事件の真相を探っていくのがこのドラマの主軸。この2人に加えて、世代や立場、生い立ちの違う女性たちが“連帯”して支え合い、それぞれに前進していく姿が『フェンス』の面白さと言っていいでしょう。

 正直なところ、“女性のバディもの”と聞けば上記のような展開は大体予想できますし、それを期待して見る人も多いはず。なので、これと言った目新しさはないのですが、そんな中でも目立っていたのは、女性同士で「あなたは悪くない」というやり取りが何度も見られたことです。

 「短いスカートを履いていたから」「そんな格好で出歩いているから」「抵抗しなかったから」など、被害に遭った側にも落ち度があると“思い込まされる”言葉の数々。これに女性自ら徹底的に抵抗しながら、「あなたは悪くない」と優しく包み込む。こうして女性が連帯する場面が各話で見られ、胸のすく思いでした。

 

 一方で、男性の描き方も抜かりない。基本的に『フェンス』に出てくる主要な男性キャラクターは、圧倒的加害者か、無意識に男性性(男らしさ)を見せてしまう人の2択。その中で、男性性に苦しめられるキャラクターというのが、JO1・與那城奨さん演じる仲本颯太です。

 颯太は、家族のために米軍基地で働く“長男”。両親と妹がいる彼の家庭には大きな問題が横たわっているものの、家を出る選択肢はありません。なぜならば、颯太は「長男だから」自分に選択肢はないと思い込んでいる(思い込まされている)のです。これはまさに「男性性に縛られる男性」の姿で、影に隠れがちなジェンダー問題の一つだと感じています。

 女性主人公なので、視聴者は女性の活躍を期待しているでしょうし、男性側のジェンダー問題を描かなかったとて、大きな不満は出ないと思います。それでも一歩踏み込んで、「女性と男性」の隔たりにとどまらない複雑なジェンダー問題の構造、ひいては社会問題の構造を、颯太というキャラクターを通じて見せたわけです。私が『フェンス』の中で一番驚いたのは、間違いなくこの部分でした。

 野木さんとプロデューサー・北野拓さんの対談では、野木さんから「私はあの役(颯太)に希望を託しているんですよね」という言葉もありました。この意味は第5話ではっきりとわかりますので、絶対に最後まで見てほしいです。

www.cinra.net

 

 ……え? どうやって見たらいいかわからない?

 下記のページにアクセスして、何も考えず個人情報を入れてください(特殊詐欺?)。

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 最後にファンとして、與那城さんが『フェンス』に出演されたことを大変うれしく思っています。與那城さんが出ていなかったら、私はこの作品と出会っていなかったでしょう。これをきっかけに、“知ろうとし続ける努力”をしていきます。素晴らしい作品に全力で挑んでくれて、ありがとうございました。

 

 

 

【映画】WOWOWドラマ『フェンス』を見る予定の人に、映画『SHE SAID』を勧めたい

JO1・與那城奨さん、ドラマ『フェンス』ご出演おめでとうございます!!!!!!!!!!!

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 今さらだけど、うれしいから何度でも言っちゃう。しかも(ちゃんとした)映画並みのクオリティが約束されているWOWOWで、『逃げ恥』『アンナチュラル』などのヒットドラマを手がけた野木亜紀子大先生の脚本という、「こんなに恵まれちゃっていいの?」状態で本当にありがたい。誠にありがとうございます。

 単純に與那城さんがどんな演技を見せてくれるのか楽しみなんだけど、正直なところ、毎週「カッコよかった♡」では終われなさそうな気配は強く感じている。性暴力や基地問題が題材であることはもちろん、これまで社会派作品を多く世に送り出している野木さんの脚本であること、出演者のほとんどが沖縄出身の“当事者”であることなどがその理由だ。作り手が真剣に問題と向き合い、真っ直ぐに伝えようとする姿が見えてくる。

(これを地上波でやったらなおよかったと思うけど……。何が理由かわからないので、深くは突っ込みませんが)

 

 だからこそ、私も事前の準備をしてから『フェンス』に挑もうと思い、沖縄で未成年の少女たちの支援や調査を行っている、上間陽子先生の著書『海をあげる』を購入した(これから読みます)。

※この辺りの記事を読むと、本の内容や沖縄の現状がふんわり理解できるかも。

news.yahoo.co.jp

 

 さらに、現在公開中の映画『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』が、これから『フェンス』を見ようとしている人に向けた“いい教材”になりそうだと思ったので、ぜひおすすめしたい。

shesaid-sononawoabake.jp

 私はもともと、こういう「実話ベースのストーリー」「記者カッコいい作品」が大好きなので、すでに今年No.1が決まったと思うぐらい感銘を受けた。だけど、すでに上映館数が少なくなってるし、アカデミー賞からはガン無視されるしで、マジでキレそう。だからお願い見て!!!!!(雑)

 

 で、なんで『フェンス』を見ようとしている人に勧めたい映画なのかというと、「記者と当事者」「性暴力とシステム」という軸が共通していると感じるからだ。そして、『SHE SAID』は『フェンス』のような作品が生まれる大きなきっかけとなった、「#MeToo運動」の始まりを描いているからである。

 

※「#MeToo」について知らない人は、まずこのあたりを読んでみるのはいかがでしょうか。『SHE SAID』に登場する、実在の記者2人のインタビューです。

www.businessinsider.jp

 

 当然、「難しいことはいいから、推しの演技だけ見られればいい」って人もいるだろうし、それはそれでいいと思う(というか、私は口を出す立場にない)。ただ、これから『フェンス』で描かれるだろうことは、決して「ドラマの話」ではなく、「今もどこかにある真実」のはずだ。そして、一度でも真実を知ってしまえば、もう「知らないふり」はできない。しちゃいけない、とすら思う。

 おそらく、それぐらいの覚悟を持って見たほうがいい作品になるだろうし、そんな作品に與那城さんが出演することがとても誇らしい。だからこそ、いちオタクの自分もしっかりと受け止めたい。そのためにできることを、放送までにやっておきたいと思っているワケだ。

 

 前置きが長くなったが、『SHE SAID』に少しでも興味を持ってもらうために、前述した「記者と当事者」「性暴力とシステム」という共通点について、ちょっと説明させてほしい。

 

■記者と当事者

 『SHE SAID』は、ニューヨーク・タイムズ紙で働く、実在の記者2人が中心に描かれる。彼女たちは、数々の名作を世に送り出した映画プロデューサーであるハーヴェイ・ワインスタインの性暴力を告発しようと奮闘するも、そう簡単に事は進まない。なぜならば、被害の“当事者”である女優やモデル、スタッフたちが、事件について語ろうとしないからだ。

 その理由は、話(取材)が進む中で明らかになっていくが、2人の記者および新聞社は、誰かが実名で被害について証言するまで、絶対に記事を出さない。

 前クールに放送されていた日本のドラマ『エルピス』の中に、「権力っていうのは瞬殺するしかないんだよ。いかに一撃で倒すかだ。モタモタしてたら反撃を食らう。そんなことしてる間に、敵は全力で倒しにくる」という週刊誌記者の台詞があったけど、まさにこれ。ワインスタインという権力者を一撃で倒すには、誰が見ても明らかな被害の証拠が必須なのである。

 

 しかし、被害女性たちに当時のことを思い出させ、その内容を自ら語らせることは、暴力性をはらんでいると感じた。『SHE SAID』で特に印象に残ったシーンがある。取材も裏取りも進み、実名で証言してくれる被害女性が1人でもいれば記事にできるという段階で、記者の1人が「誰かがオンレコ(公表して差し支えないこと)で話してくれたら」と漏らす。しかし、もう一人の記者はこの発言に「それは違う。彼女たちは公表を望んでいない」と返すのだ。

 記者が「ワインスタインの悪事を告発したい」と正義感を持って取材するのは“仕事”だが、被害女性たちはそうじゃない。記者以上に強い正義感を持ち、あらゆるリスクを犯しても公表するという勇気がなければ、決して行動できないだろう。被害者側が圧倒的不利な状況に置かれることには憤りしかないが、だからこそ“告発”というものは、慎重に扱わなければならないワケだ。

 映画の終盤、ある女性から記者に「記事に名前を出してもいい」と電話があったシーンは、ボロボロ泣いた。被害女性たちの勇気と正義感が、世界を動かした瞬間だった。

 

 『フェンス』もまた、松岡茉優さん演じる雑誌ライターが、米兵による性的暴行事件の被害を訴える女性(宮本エリアナさん)を取材しながら、事件の真相に迫る話だと予告されている。真実に迫り白日の下に晒す記者は素晴らしい仕事だと思うが、その裏には必ず、“当事者”の勇気と正義感がある。これを忘れずに、ドラマを見たいと思っている。

 

■性暴力とシステム

 『SHE SAID』の公式サイトに“答え”が書いてある。「問題はワインスタイン以上に、性加害を守るシステムにある」という一言のことだ。性暴力は個人の感情や生理的欲求の問題ではなく、“構造”の問題だと端的に示す、極めて重要な台詞だと思う。

 ワインスタインは自身の権力を使い、絶対に逆らえない相手に性暴力を働いた。抵抗した女性は、永久に映画界から締め出す。そもそも、女性たちは示談に応じるしかなく、少しでも性暴力の事実が外に漏れれば訴えられてしまう。どんな被害を受けても“なかったこと”にされるし、そうしなければ生きていけない状況に置かれるのだ。権力者をさらに優位に立たせ、弱者を排除するシステム。問題の根源はここにあるということを、『SHE SAID』を見て改めて実感した。

 これは性暴力のみならず、例えば上司から部下へのパワハラをはじめとした、あらゆる労働問題にも同じことがいえるだろう。「ドラマや映画の話」ではない、「今もどこかにある真実」なのである。

 

 日本の防衛のため、沖縄に基地を置くアメリカ。基地問題については勉強不足なので、ここでは何も言えないが、米軍による性的暴行事件が起こった時、一体「誰を守るシステム」が作動するのだろうか。『フェンス』も、そこまで踏み込んだ内容になることを期待している。

 

 

 最後に、明日27日にTBSラジオ『アフター6ジャンクション』で、『SHE SAID』が取り上げられる。同番組のパーソナリティであるライムスター・宇多丸氏が、毎週1本、映画の評論を展開するコーナーで、18時半ごろからスタートする(番組は18時スタート)。興味を持たれた方は、ぜひ聞いてみてほしい。

 私なんかよりよっぽど深い読み込みをされて、的確に言語化してくれるはずだ(ハードルを最大限まで上げておく性悪リスナー)。

www.tbsradio.jp

 

【アイドル】#JO1 、すぐに飽きると思っていたのに 〜與那城奨さん27歳のお誕生日によせて〜

 私は大変軽薄な人間なので、同じ熱量で何かを「好きでい続ける」ことがとても苦手である。人生の半分以上、偶像を愛でるオタクをやっているのに、一つのことに熱狂できるのは大体3年が限度。1年で急にフッと熱が冷めて、買い込んだものを全部売り払ったこともあるし、なんというか、オタクとしての自分は本当に信用ならないと思っている。

 

 コロナ禍のちょっと前、熱狂できるオタクコンテンツに巡り会えていなかった私の目の前に降ってきたのが「日プ」と「JO1」。今さら出会いの話をしてもつまらないので割愛するが、これから世界はどうなっていくのか、明日の生活は成り立つのか、自分の命は無事でいられるのかどうかという不安を、新しいコンテンツにハマることで忘れようとしていたのかもしれない。オタクはそういう人間だ。

 だからこそ、「この熱は長く続かないだろうな〜」と思っていた。吊り橋効果みたいなことだろうな、という感じ。今だから告白すると、前のTwitterアカウントで大勢のJAMを「鍵付きリスト」に入れて閲覧していた(その節はキモがらせて本当にすみませんでした)。「新しいアカウントを作って、すぐに飽きたら面倒臭いな」と考えての行動にほかならない。

 しかし「OH-EH-OH」の時期、ティザー映像が上がるたびに大盛り上がりしているリスト上のJAMたちがうらやましくなって、結局、今のアカウントを作った。それでもやっぱり、「今は楽しいけど、すぐ飽きるかも」という考えは拭えなかった。

 

 初めてのツアーを終えて、「一生応援する!」という投稿をたくさん目にしたが、その眩しさで私の目はつぶれていた。今どんなに好きであっても、私は「一生応援する!」という宣言を躊躇してしまう。いや、別に宣言しようがしまいがどうでもいいんだけど、彼らが「一生」今の仕事を続けるのかわからないのに、オタク側が「一生」を強いているような気がしてしまうし、何より自分が「一生」他人の応援を続けていられるのかどうかも危うい。

 そんなことはみんなわかった上で「一生応援する!」と言っているんだろうけど、わずかでも「一生」があると信じられるそのまっすぐな気持ちが、あまりにも輝いて見えた。だけど同時に、私もJO1に「永遠」を信じたい気持ちが湧いてきてしまった。「すぐに飽きるかも」という漠然とした不安は、「一生応援していたい」という思いの裏返しなのかもしれないと、ツアーを終えて気がついたのだ。

 

 コロナ禍にデビューしたJO1は、これまであまり「先の話」をしなかったように思う。行くはずだった場所、やるはずだったイベント、思い描いていた活動が未曾有の危機によって全て消滅したとあれば、明日の話さえできなくなるだろう。しかし今回のツアーでは、数十年先の話をするメンバーがいた。「ずっとついて来てくれますか?」という言葉はOTDの時にも聞いて、今も心に残っている。

 彼らがステージに立ちたいと願い続ける限り、私もその姿を見ていたい。これからどんな成長をして、一体どこまで「Go to the TOP!」するのか気になって仕方がない。一生応援できるかどうかはわからないけど、それを「したい」と思わせてくれたのが今回のKIZUNAツアーだったことを、ここに残しておく。

 

 

 そして、與那城奨さんがいなければJO1に出会うこともなかったし、毎日がこんなにワクワクすることもなかった。「何してもかわいい」と愛でながら、「こうありたい」と尊敬できるアイドルは、與那城さんが初めてだ。

 いつでも朗らかで前向き、悩みがあっても解決してからファンに明かす。グループやメンバー、ファンを気遣い優先してくれる。與那城さんのそんなところに惚れ惚れしながらも、どうか「自分」を一番大事にしてほしいといつも願っている。

 リーダーでも最年長でもママでもパパでも、時にはアイドルでもJO1でもなく、「與那城奨」として輝く瞬間のある27歳だと、個人的にはとてもうれしい。なんでも好きなことやってください、全部褒め称えますので。

 

 来年の誕生日もたくさんの人たちに祝福されて、笑顔を見せてくれますように。心より、お誕生日おめでとうございます。これからもよろしくお願いします。

 

 

 

【アイドル】「2022.7.5 #JO1 タイ事変」の記録 〜“バズ”から生まれたアイドルファンダムと運営の動き〜

 2022年7月5日、グローバルボーイズグループ・JO1とそのファンたちの間で、アイドル界ではちょっと見たことがないような動きが起こった(少なくとも、私は初体験のことだ)。

 SNS時代ならではの国境を越えたファンたちの交流や、JO1の本格的な世界進出を後押ししたいという熱量の大きさだけでなく、そんなファンに呼応する芸能事務所の対応も非常に興味深かったので、私が勝手に「2022.7.5 JO1タイ事変」と名づけ、同日中にあった出来事を時系列で記録する。

 

 なお、私は日本のJO1ファン(以下、JAM)であり、自分が見えている範囲のみの大まかな記録になることをご了承いただきたい。

 また、Twitterの規約に乗っ取りツイートの埋め込みを利用しているが、当ブログへの掲載を許可しない場合は、TwitterのDMより一報いただければ削除致します。

If you do not want to post Twitter on this blog, please contact us via DM.

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 さて、本題に入る前に、こちらのMVをご覧ください。話はそれからです。


www.youtube.com

 ご視聴ありがとうございました。それでは、「2022.7.5 JO1タイ事変」の話いきます(誰もこの名前で呼ばなくていいですよ!)。

 

 

2022年7月4日 午後5時30分

 とあるタイユーザーのツイートが投稿される。

「『PRODUCE 101 JAPAN』はほかの『PRODUCE 101』シリーズとは違い、会社員やエンジニア、解体作業員、高校生、お金持ちの息子などがいたので、すごく人間っぽい」みたいな内容(らしい)。

※参考にさせていただきました。

 念のため補足しておくと、『PRODUCE 101 JAPAN』とは、韓国の人気オーディション番組『PRODUCE 101』の日本版である。

 『PRODUCE 101』の参加者は、芸能事務所に所属しているアイドルがほとんどだったのに対し、『PRODUCE 101 JAPAN』は芸能事務所に所属していないことがオーディション参加の条件。そのため、「会社員やエンジニア、解体作業員、高校生、お金持ちの息子」が「アイドル」になっていくという、『PRODUCE 101』とは違う魅力があった。

 

2022年7月5日 午前9時ごろ

 主にタイに住むJO1やINIのファンによって、このツイートが「バズってるぞ」と発信される。日本を含む各国のファンもこの騒ぎに気づき、引用リツイートなどで“自軍”を布教し始める。

 「#อยากให้ประเทศไทยรู้JO1(タイに届いてほしいJO1)」とのハッシュタグも生まれ、平日の昼間から夜まで大盛り上がりする。多分みんな、仕事や学校にはちゃんと行ったと思う。

 

※この際、「日本語→英語→タイ語」の順番で翻訳すると自然な感じになる、との知見を得る。多分どの言語も1回英語を挟んだほうがよさそう。以下、「JO1のリーダーである與那城奨は、沖縄のボクシング大会で優勝しました」みたいなことを書いた私のツイート。全て事実です。

 

2022年7月5日 午後9時30分ごろ

 タイ語を話せる日本JAMの方(Orekaさん)がスペースを始める。今回、タイで突然バズったことについて、現地のJAMの方から直接話を聞く内容。どんどんリスナーが集まり、同接2,800人ほどを記録していた。

 私はここで語られた内容を記録しておらず、また今現在、録音を聞くこともできないため、詳細な書き起こしは控えるが、「日本以外の国からJO1を推すことの大変さ」が語られた部分では、“グローバルボーイズグループ”を名乗る以上、早急に改善してほしいことが多くあった。

 特に、各コンテンツに「字幕」をつけることの重要性が強く語られていたが、これは残念ながら、私を含めた「日本のアイドルを日本で応援している日本語を使うファン」には、今までその切実さが伝わりにくかったと思う。なので今回、タイJAMからの強い要望が聞けたことは、日本語を使うJAMにとって「グローバルボーイズグループとは何か」を改めて考える、良いきっかけになったはずだ。

 ちなみに、今回バズったツイートは、このスペースに参加したとあるタイJAMの別アカウントだったことが明かされる。まさかの“ご本人登場”にフロア(リスナー)爆沸き。

 

2022年7月5日 午後11時45分

 「よしもとエンタテイメント(タイランド)<吉本興業>の公式Twitter」が、「なんか『日プ』がバズってるらしい。JO1もタイに来るかな?」みたいなツイートを投稿。

 おそらく多くの人が「吉本ってタイに支社あったんだ?」と思ったはずだが、これが今回の“バズ”に対する最も速い運営サイドの反応である。

 

2022年7月6日 午前0時30分ごろ

 JO1のチーフマネージャー・K氏がOrekaさんのスペースにリスナーとして参加中であることが見つかる。あまりにも“SNS時代”を感じる展開に、またもフロア(リスナー)爆沸き。

 つい先日、「かまいたちの元マネージャーは、現在JO1のチーフマネージャーをやっている」とテレビで明かされたばかりだったので、おそらくJAMたちは「これがウワサのK氏か!!!!!」と思ったはず。いつ頃から聞いていたのかは不明だが、とにかく“ちゃっかり”いた。

 

2022年7月6日 午前0時37分

 またも「よしもとエンタテイメント(タイランド)<吉本興業>の公式Twitter」がツイート。今回は日本語も含まれており、明らかに日本のJAM(もしくは日本のJO1運営)を意識した投稿となっていた。

 

2022年7月6日 午前1時ごろ

 Orekaさんのスペースが終了。終盤、タイJAMからの「いろいろあるけど、JO1みんな健康でいてね」みたいな温かいメッセージを聞いて泣く。オタクがアイドルに対して願うことは万国共通なんや。やっぱり、空はつながっとんねん。

 聞いている側としては、投げ銭したいほど充実した内容だったが、全て無料で聴かせていただいた。本当にありがとうございました。この“無償の愛”によって、今回のように多数のJAMを巻き込んだムーブメントが起こったことは間違いないだろう。

 

2022年7月6日 午後2時30分ごろ

 よなメが届く。今日も世界一かわいくてかっこよくて美しい。

 

2022年7月6日 午後2時52分

JO1公式Twitterタイ語で投稿。マジで歴史が動く。

 日本語に訳すと「こんにちは、JO1です。『PRODUCE 101 JAPAN』から誕生しました! 今、僕たちは仲良く過ごしています! 早くタイのファンの皆さんに会いたいです🥰」とのこと。

※参考にさせていただきました。

 JO1公式の投稿がすごくいいと思ったのは、ただ単にタイ語でツイートしただけではなく、「なぜバズったのか」を理解して、「『PRODUCE 101 JAPAN』でバラバラに集まったメンバーだけど、今は仲良くやってますよ!」と伝えたところ。「あらゆる背景を持ってバラバラに集まったメンバー」が「現在は同じグループで活動している」ことがウケているのだとはっきり認識しないと、出てこない文章だろう。

 

 ツイートに添付されている結成前からデビュー後までの活動を簡単に紹介する動画は既存のものだったが、ここにタイ語の字幕が付けられている。実際はどうだかわからないものの、この投稿は“見え方”として、「今回のバズやスペースを受けて、JO1運営が動いた」ように感じられる。こうした演出も非常にうまいと思った。

 何よりも、『PRODUCE 101 JAPAN』を紹介するバズツイートからJO1運営が反応するまで、1日弱という“スピード感”は特筆すべきだろう。内部の人員について知る由もないので、タイ語の字幕をつける作業にどれだけの労力を要したのかは想像するしかないが、決して簡単なことではなかったはずだ。

 

 多少でもインターネットに触れていれば、何かしらが「バズる」瞬間に一度はでくわしたことがあるだろう。一方で、その盛り上がりが長時間続く様子を見たことがある人は稀ではないかと思う。要するに「バズる」という現象は、非常に短期的なものだといえる。

 だからこそ、JAMや『日プ』のオタクたちは「この機を逃すまい」と必死で布教したわけだが、ここまでは結構よくあることだろう。しかし、その規模が“世界”であったこと、そして運営側が瞬時に&しっかりと対応したことは、日本のアイドル史、ひいては芸能史に刻んでもいいほど、エキサイティングな出来事だったと思う。

 

 

 

 さて、ここからは余談。

 今回の一件を経て現在、海外JAMを中心に、さまざまな意見がオンライン上で交わされている。その上で当たり前のことを言うと、国内外を問わず、事務所がファンの意見を全て聞くことは不可能だし、そんなことをする必要はない。運営が“ファンの言いなり”になるのは非常に情けないし、誰もそんな能無しにJO1を任せたいとは思わないだろう。

 またファン側も、「お金や時間を使って応援している」ことは、運営に無理を強いていい理由にならないということを肝に銘じるべきだと、個人的には強く感じる。今回の事例が「言えばなんでもやってくれる」という勘違いにつながらないことを祈るばかりだ。

 ただ、あらゆる国にJO1を応援するファンが存在しており、皆同じようにJO1のことを大切にしていて、少しでも力になりたいと思っていることは、事務所側にも知ってほしい。今回のバズをきっかけに、“真のグローバルボーイズグループ”になることを期待している。

 

 

 最後に、「タイのアイドルオタクに好かれる顔」だという河野純喜さんのご尊顔を掲示いたします。ご精査ください。

 

【お題】「売れてる」ってなんなの問題

 やばい、すでに「ブログ書くぞ!」の気持ちが折れそうになっている! お題寝かしてしまい大変申し訳ないです! 送っていただきありがとうございました! 時間かかってもよければ下記よりどうぞ。

※いただいた全てをブログネタにするわけではありません。個別にお返ししたほうがいいと判断したものについては、「ぷらいべったー」で回答&Twitterでお知らせ致します。

odaibako.net

twitter.com

 

 さて、今回のお題はこちら。

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 これね〜、昔っからよく考えてた話題なので、文章で残しておくきっかけをくださって感謝感謝です。ありがとうございます!

 

 のっけから嫌な感じですみませんが、私のオタクスタンスとして、事務所や運営に「これをやるべきだ」という意見は基本的にありません。なぜなら私を含めオタクはみんな「アイドルが好きなだけの素人」、事務所は「タレント運営のプロ」だからです。加えて、さまざまな数字や業界の事情を正確に把握しているのも事務所であり、オタクには絶対に知り得ないさまざまな情報を持っているはずなので、すべてのことに「理由」があると考えています。

 どうしても不満なら別の趣味を見つければいいだけの話なので、「ラポネは何をするべきか」との質問には、「やりたいことやってください」という答え以外ありません、と先にはっきり書いておきます。

 

 これを踏まえてまず「知名度」について考えると、個人的には人によってかなり幅のある概念だと感じており、「この条件を満たせば知名度が高いといえる」みたいな線引きってどこなの? と、ずっと疑問です。

 たとえば、グループの名前は知ってるけど曲は聞いたことないとか、曲はよく聞くけどメンバーの名前を言えないとか、そんな場合ってザラにありますよね。これは厳密に言うと「知名度は高いが認知度が低い」状況で、個人的にはあまり喜ばしいことだとは思ってません。

 また、その対象を知っている人から見て、「誰にどこまで知ってほしいか」という気持ちによって、「知名度」の捉え方は大きく変わるものだとも感じます。そういう曖昧なものであるということを前提にしつつ、今回は特定の層に向けてではなく、大衆に「売れてる」「知名度が高い」というパターンについてまとめることをご了承ください。

 

 さて、私は「売れてる」には、大きく分けて3つの種類があると思っています。

(1)単純にCDなどの「モノが売れている」こと

(2)YouTubeやサブスクなど、手軽に触れられるコンテンツの「数字が伸びている」こと

(3)メディアや企業などから「オファーがたくさん来る」こと

 この3つはどれも「売れてる」ことになると思いますが、その中身は結構大きな違いがあり、「1=2」「2=3」「3=1」というわけでもない、というのが私の考えです。そして、あえてこの3つの中で「どれが一番売れているか?」を答えるならば、アイドルに限らず、芸能人であれば絶対に「3」だと思っています。

 とりあえず、一つずつ「どのように売れているのか」を考えていくこととします。

 

(1)CDなどの「モノが売れている」

 これが一番わかりやすく、言葉通りの「売れている」。CDを出したら何万枚も売れてオリコン1位になった、表紙を飾った雑誌やコラボ商品が完売したなど、「モノが売れること」は「どれだけ売れたか」が数字で現れるので、比較もしやすい(されやすい)ですよね。

 しかし、この「モノが売れること」と一番遠いのが「知名度が高いこと」だと思います。そもそも、音楽を聴くのにCDが必要な時代はすでに終わっており、大多数の人にとってCDは必要ないものになりつつある。とすれば、それをわざわざ買うのは「お金を払ってでも欲しい」と思う、ファンだけじゃないでしょうか。「モノがどれだけ売れたか」からわかることは、「どれだけ金を出すファンを抱えているか(ファンの熱量はどの程度か)」であり、知名度とはほとんど関係ないと私は考えています。

 また、売り方によって「どれだけ売れたか」はある程度調整できるため、「モノが売れてる=知名度が高い」と言うのは苦しい。発売形態を増やす、多く買った人が有利になるような抽選券をつける、競合アーティストと発売日を被せてファンを煽るなど、少ないファンでも売り上げを増やす方法は無数にあるわけです。

 ある種、ファンの「好き」を人質に取って金を落とさせるようなことですが、それができるファンが無数についているということは、「知名度を上げる」ために大きなアドバンテージであることも間違いないでしょう。

 

(2)手軽に触れられるコンテンツの「数字が伸びている」

 「好きだからCDを買う」とすれば、YouTubeやサブスクは「好きじゃなくても見られる&聴ける」コンテンツといえるのではないでしょうか。好きじゃなくても「興味はある」から再生するのだとすれば、知名度は(2)>(1)だと考えることもできます。

 ここ数年でYouTubeやサブスクの再生回数も音楽チャートに反映されるようになり、「売れてる」の指数としてかなり重要なことは間違いないと思うんですが、個人的に気になっているのは、「YouTubeやサブスクの数字が伸びる=アーティストの知名度が上がる(ファンが増える)」の式は、必ずしも成り立たないということです。

 たとえばサブスクやSNSで「バズる」状態になるモノって、アーティストの場合は主に「曲」じゃないですか。特定の曲が何億回も再生され、多くの人が「なんか聞いたことになる」となれば「知名度が上がった」といえると思いますが、じゃあ歌っているアーティストのファンになって、次のリリースまで追いかける人ってどれだけいるんだろう? というのは結構気になるんですよね。

 要するに、SNSやサブスクで「バズる」場合って、かなり消費速度が速いんじゃないか? ということ。「興味はある」が入り口だったために、その興味が失われた時にリスナーたちはどうするのか考えると、“一発屋”が生まれやすいのは(2)の「売れてる」じゃないですかね。もちろん、人気が定着してヒットを連発するようになったアーティストもいるので一概にはいえませんが、そっちのほうが稀じゃないかと思います。

 

(3)メディアや企業などから「オファーがたくさん来る」

 これは当たり前の話ですが、芸能人は「仕事をもらう」立場なので、誰からもオファーがこなければ、実質失業といえます。だから私は、タレントにおける最も「売れてる」状況とは、(3)の「オファーがたくさん来る」ことだと考えているわけです。

 「オファー」のきっかけや理由が(1)や(2)になることは多いと思いますが、呼ばれた先で「また来てほしい」「この人でまた別の企画をやりたい」と思われるかどうかは、ファンの数や知名度よりも、タレントの技量や頑張りと、事務所の営業次第ってのがリアルな話だと考えてます。夢も希望もないけど。

 また、知名度を上げるために一番有効なのは、結局メディアにたくさん出ることだと思います。ネットはすでに興味あるものをより深く理解するために役立つツールですが、テレビは興味がないものも勝手に目に入ってくるし、なんだかんだ言っても老若男女が見てる媒体なので、届く人の幅が広い(はず)です。

 

 さて、JO1の場合は(1)の意味で「売れてる」のは間違いないです(活動時期が長くなればなるほど、(1)の「売れてる」は自分との戦いですよね。売り上げを更新していくことこそが「売れてる」の証明だと思います)。しかし、知名度の面ではまだまだなので、(2)はファンが一生懸命数字を押し上げている状況なのは否めません。そして、ここ数カ月は(3)の意味で「売れてる」の兆しを感じており、非常にワクワクしているところです。

 また、これまでは「とにかくメディアに出る」という方針だったような気もしますが、3年目からは「知名度のあるメディアに出す」ことにも力を入れているように見えます。たとえば、オールナイトニッポンは歴史も長くラジオ界の“最大手”といえる番組で、ここのレギュラーを勝ち取ったのは本当にすごい。あとは、朝の番組に目をつけたものセンスあると思いました。たった1カ月のめざましテレビレギュラーでも、あの期間に豆ちゃんとJO1の知名度が一気に上がったことは、多くのファンが実感していることでしょう。

 海外への発信も、結局は事務所の営業次第だと思います。太いパイプはあるはずですし、コロナ禍も3年目となれば、そろそろ言い訳にもならないので、今年は本当に力を入れてほしいですね〜。

 

 最初に「1=2」「2=3」「3=1」というわけでもないと言いましたが、1〜3はすべてつながっているとは思います。CDが売れればオファーが来やすくなり、オファーが来てメディアに出れば興味を持つ人が増えてYouTubeやサブスクの再生回数が増え、サブスクで曲を聞く人が増えればCDの売り上げも上がるかもしれない、という輪廻。

 なので、知名度を上げるためにはメディアに出まくること以外やることはないと思いますが、「売れてる」アイドルになるために運営がやることは、ファンが満足する供給を出しながら、タレントとしてもメンバーを鍛え、一生懸命に営業することじゃないでしょうかね。知らんけど。

 

 世界中で男女問わずアイドルが飽和状態になっている今、はっきり言って、何がきっかけで「売れる」「バズる」かなんて、誰にもわからないと思います。ファン的に「なんでこれが?」ってことが世間に大ウケしたり、ファンには人気が高くても大衆にウケてないこともまた、山のようにありますよね。「これをやれば間違いなく売れる」ってことがあれば、世界中のアイドルがすでにやってます。それがわからないなら、自分たちが信じた道を地道に歩んでいくしかないと思いますね。ここに近道はないのではないでしょうか。

 「そんなにのんびり待ってられないわ!」って人ももちろんいると思いますが、私は短期的に消費されるほうが嫌だし悲しいので、彼らには階段を一段一段登っていってほしいという気持ちです。

 

【お題】「運営に手厳しいファンダム」は善か悪か

 今年はブログをちゃんと更新したいと思うも、書きたいネタが無数にあるわけでもないので「お題箱」を設置しました。なんでもいいので協力求む、よろしくお願い致します。

※いただいた全てをブログネタにするわけではありません。個別にお返ししたほうがいいと判断したものについては、「ぷらいべったー」で回答&Twitterでお知らせ致します。

 

odaibako.net

 

twitter.com

 

 ということで、今回のお題はこちら。

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 差し支え、ないです! お題ありがとうございました〜!

 

 私は今、JO1(ジェイオーワン)というボーイズグループのオタクをやっていて、そのファンネームが「JAM(ジャム)」といいます。名前の意味はなんかいろいろある。覚えてないけど……。

 

※始めに言っておくと、私はラポネにおいて『日プ1』とJO1の知識しかございません。それ以外を履修してるオタクの皆さんにおかれましては、ツッコミどころがあるかもしれませんが、その際はご自分のブログなどにつづっていただければと思います。

 

 まず大前提として、私の基本スタンスはコレです。

yesnomo3.hatenablog.com

 「あーでもない、こーでもないとオタクが嘆いたところで思い通りになる可能性はゼロに近いので、嫌なことばっかりになったら、さっさと別の楽しいことを見つけましょう」というスタンスはこの時から変わってません。ただし、これは私が今までジャニオタだったことを踏まえての意見だということも注釈するべきだと思っています。

 

 ご存じの通り、ジャニーズは芸能事務所でありながら「巨大権力」といっていい存在です。ここ数年はデジタル化も進み、SNSYouTubeなど世界が開かれていますが、私は古のジャニオタに分類されるため、力を入れて応援していた時はネット進出に大変後ろ向きで、もちろんこんなツールは用意されていませんでした。それどころか、コンサートチケットのために「払込取扱票」を何枚も書いていた時代のオタクでございます。

 いくら昔の話といっても、こんなことをやってる大手事務所は当時もジャニーズだけだったと記憶しています。もちろん、オタクからは「いい加減ネットで申し込みできるようにしてくれ」との悲鳴が上がっていましたが、巨大権力に市井の人の声は届かず(今はさすがにネットでできるみたいです)。それでも「こういうもんだ」と思って事務所の方針に従っていました。だって、そうしないとコンサートに行けないから。要するに、「我々の方針について来られる者だけがジャニオタを名乗れ」という感じだったわけです。

 もちろん、事務所側にも何か事情があったでしょうから、別に逐一対応するべきだとは思っていません。前述のブログにも書きましたが、アイドル運営&育成という「ビジネス」をやっている以上、ファンが「なんか違くね?」と思ったとしても、事務所側は自社のメリットを重視した上でユーザー(ファン)の意見をジャッジする必要があり、また、事務所なりの方針を示すのも当たり前だと思います。「ついて来られる者だけがついて来い」という商売の形は、安定的に利益を上げるなら非常に有効だと思うので、なんの文句もありません。ただし、「ついていけるかどうか」はファン個人に委ねられるので、その場を離れる人にも事務所は文句を言えません。当たり前ですが。

 

 ここでようやく「運営に手厳しいJAM」の話になります。前置きが長かった、すんません。

 そもそも、ここ数年のインターネットは、個人が自身の意見を活発に発信するようになったと感じています。そうなってくると、いろんな人の意見が可視化されるようになり、自分と違う考えを目にする機会も増え、「なるほどな〜」と感心できればいいものの、ゲンナリすることも多々あるでしょう。私はあります。「インターネット、めんどくせーーーーー!!!!!!!!!」と大発狂するようなことが、年に2〜3回ぐらいある(かわいそう)。

 そんなインターネットを駆使したイベントの一つが、JO1を生んだ『日プ』ではないでしょうか。推しをデビューさせるためにSNSで布教する、自身が持つ語彙力やデザイン力を振り絞って推しのために何かを生み出して発信する、時には悪編された推しの弁解をするなど、国民プロデューサーの“集合場所”は、常にインターネット上だったと認識しています。生まれる前からインターネットネイティブだったうえに、長らく現場がなかったファンダムことJAMなので、そりゃあ何かあったらインターネットに集合しますよね。

 そうすると何が起こるかというと、先ほど書いた通り「いろんな人の意見が可視化されるようになり」ます。そして、我々はこの「いろんな人の意見」に耳を傾けて協力したり、時に反発したりしながら、推しの順位を動かしてきたという実績がある。「自分が何か言えば、自分の思う通りに世界が変わるかもしれない」という希望を、それぞれが持っているわけです。

 それに実際、結成後からここ最近までの運営は「どうしてそうなるわけ?」というトンチンカンなミスも多かった……。芸能事務所としてというか、「企業としてあり得ないだろ」みたいなツッコミが圧倒的に多かったように感じます。これはもう、やってることがやってることなので、言われても仕方がない。「命がけでデビューさせた推しを預けるのにふさわしい事務所か?」という目線で見たら、誰だって求めるレベルは高くなります。

 「“他のファンダムに比べて”手厳しい」理由は、やはり日プから築き上げたものが大きいと私は思っています。

 

 では、こうした「物言うオタク(JAM)」は善か悪かと聞かれれば、今のラポネには「善に働く可能性が高い」と感じます。ラポネ自体、今はまだビジネス上のメリットを優先して動くほど“殿様”にもなれないし、タレントの方針もハッキリしていなかった(タレント自身に任せているように見えた)ので、「我々について来られる者だけがJAMを名乗れ」という態度も取れないでしょう。そういう“隙”があるうちは、良いか悪いかは別として、ファンダムからあーだこーだ言われると思います。

 しかし、ラポネ自体がアイドル運営のノウハウをさっぱり持っていないと思われるので、物言うオタクの存在は「むしろありがたいのでは?」とも感じます。実際に「ファンが言い続けていたら運営の方針が変わり、ファンが喜ぶ」場面を何度か見ました。「自分が何か言えば、自分の思う通りに世界が変わるかもしれない」というJAMの希望をかなえることもあるので、今のところ、「意見は言っといたほうが得」な状態になっているわけです。

 個人的には「ついて来い」運営のほうがラクなので、「JAMと一緒に事務所も成長していきたい」みたいな考えには100%乗れないのですが、これはほとんど「ファンの意見が欲しい」と言っているのと同義だと思うので、気に食わないことは発言していいし、やって欲しいこともリクエストしていい環境なのだと認識しています。

(ただし、これは「現状を良くするための意見」が欲しいという意味であり、これ以上ラポネやJO1に関わる気がないのであれば、オタク側はさっさと別の楽しいことを探したほうがいいでしょうね。これもまた前述のブログに書きましたが、「何を言っても変わらない!」と憤怒する時、すでに運営からは“お客さん”だと思われていないと悟ったほうがいいです)

 運営はノウハウがないのでオタクからの意見が欲しい、JAMは「自分の意見で世界が動く」と思っている、私はこのように運営とファンダムの現状を理解しています。

 ただ、数字的な成果や業界内外からの反響などをリアルかつ正確に把握しているのは運営しかいないので、これからそうした「結果」のデータが蓄積されていくと、ファンの意見よりも事務所側のメリットが優先されるようになり、「我々について来られる者だけがJAMを名乗れ」という方針になるかもしれません。でもこれは、イコール「事務所が安定した」とも取れるので、決してマイナスなことじゃないと思います。私はいつかそうなってほしいです。

 

 「手厳しい」がどの程度のことを指しているのか正確に汲み取れませんが、私は明らかにおかしいことを「おかしい」と言えるファンダムは居心地がいいです。例えば、仕事でミスをした後輩を見て「一所懸命やってくれたんだから、このくらい見過ごしてあげよう」と思って注意しなかったら、次も同じことをやって「前もミスしただろ」と怒られますよね。そっちのほうがかわいそうなので、どんなに一生懸命であっても「それは違う」と言ってあげる人のほうが、私は「優しい人」だと思います。

 同じく、運営などが明らかにおかしい・間違ったことをやったら、また繰り返さないように「それは違うぞ」と指摘するのは、ファンの優しさでもあると感じます(もちろん言い方には注意が必要ですが)。

 一方、運営ではなく外部の仕事で何らかのミスをされた時、事務所は自社のタレントを守るために、その企業に制裁を与えるべきだと考えています。「気にしてないですよ! またお願いします!」という“寛大なファン”の方もいますが、これはハッキリと間違いでしょう。なぜなら、そのミスによって事務所やJO1側が不利益を被っているので、次回に繋げないほうが彼らのためになるからです。「この程度なら許してくれる」と各方面からナメられてもいいならば、「気にしてないですよ!」と慰めるのが正しい行いだと思います。

 

 「これはヤバイ」と思った時、見ないフリをしてのらりくらりと受け流すほうがラクだし簡単です。それなのに、あえて声を上げるということは、それだけJAMがJO1のことを熱く応援しており、彼らの邪魔になったり、モチベーションを下げるような行いを罰する気持ちが強いのではないでしょうか。たまに「それはただのワガママだろ」と思うような、ごくごく個人的な“好み”を基準に批判しているような人も見かけなくはないですが、なんでも「まあいいか」と受け流し、興味を持たれなくなることのほうが、個人的には怖いですね。

 でも、こういう意見ばかりを見ていると疲れると思うので、その時は遠慮なく「ミュート」しましょう。JAMである以上SNSとの縁は切れないと思うので、より良い環境を作るべく、「うるせーーーーー!!!!!」と思ったら即ミュート。そいつとは一生意見が合わないし、理解できる日も来ないので、見るだけ時間の無駄です。快適なTwitterライフは自分の手で掴むしかない……!

 

 さて、ラポネはどういう事務所なんでしょうね?(急質問)

 ジャニオタ時代、自分が好きなグループ以外にはほとんど興味がなかったので、「私は正確にはジャニ(ーズ事務所の)オタ(ク)ではない」と思っていたぐらいで、正直言えば、ラポネという事務所がやること自体にはそんなに興味はないです。でも、今まで「芸能事務所をイチから作る」という場面に立ち会ったことがなかったので、観察対象としては大変興味深いですね。それに何より、JO1が活躍するためにはラポネも頑張ってもらわないといけないので、「変なことすんなよ」とは思ってます。

 一方で、その昔お笑い芸人を追いかけていたこともあって、吉本興業のことは(いろいろ思うこともありつつ)大好きです。JO1の活動を見ても「吉本の後ろ盾、バンザイ!」と思うこと多々なので、その点に関してはありがたさしか感じてないですね〜。今の日本で「J」という名の巨大権力(さっきまで散々書いてたのに)に立ち向かえるのは、こちらもまた巨大権力である吉本しかいないと思ってます。

 

 最後に、JAMの印象は「コレ」というものがありません。私自身、見たい人しか見えてないのと、分類するにはあまりにも種類が多い(いろんな界隈から来てる)と感じるためです。一方で、現場でJAMを見た感想は

カラーギャングがいない!!!!!」

でした。メンバーカラーって、コンサートに着ていく服の色指定じゃないの!?!? 全身緑で行ったら浮いたけど!?!? 次の現場では11色のつなぎとセーラー服が見られますように!!!!!

 

 

【ねこ】すべての人に「譲渡会」という選択肢があってほしい

 実家のねこが10歳になった。譲渡会に出ていた時は生まれて3カ月と小さくて、それがはじめての「ねこ」との対面だった我が家は、飛んだり跳ねたりダッシュしたり、大暴れするさまにビビりまくっていた。いまではすっかり落ち着いて、貫禄のある茶トラ嬢として、実家に帰ると適当に出迎えてくれたり、くれなかったりする。

 

 「ペットはペットショップで“買う”」ものだと思っていた私に、両親が「譲渡会で譲り受ける」という選択肢を教えてくれた。路上で暮らしていたねこ、いろいろな事情で家を失ったねこ、たくさんのねこたちが譲渡会に集まって、新しい家族を探すのだ。

 実家の茶トラ嬢は「増えすぎて飼えなくなってしまったねこ」の1人で、たくさんのきょうだいがいた。「増えすぎる」とはどういうことなのかというと、飼い主がねこの去勢手術を行わなかったために、こねこがどんどん生まれてしまい、手に負えなくなって「多頭飼育崩壊」の状態に陥ることである。

 つい先日も、多数の犬を劣悪な環境で飼育(と言えないと思うが)していた疑いで、逮捕者が出た。残念ながらこうした事例は犬猫ともに珍しくなく、譲渡会には「多頭飼育崩壊で飼えなくなった」という事情を持つ子がたくさんいた。同じ人間として情けない。

 

 ねこは本当にかわいい。実家を離れてしばらくたち、なかなか茶トラ嬢にも会えない中で、自分の家でねこと一緒に暮らしたい気持ちが強くなった。いよいよ「ペット可」の物件に引越し、私は譲渡会に足を運んだ。

 都内の譲渡会は、朝からなんと100人ほどが列をなしていて驚いた。譲渡会のサイトでは、その日に参加するねこの写真などが載っていて、私はあるこねこに会おうと思っていたのだが、どうやらかなり人気だったらしく、整理券のようなものが配られた。実際にケージの中にいたそのこねこは、とてもかわいかった。かわいかったんだけど、「こんなにたくさん家族になりたい人がいるなら、もう大丈夫かな」と感じて、その場から離れた。1人でも多くのねこが家族を見つけて幸せになる場所、それが譲渡会だと私は思う。

 

 こねこのケージの近くに、黒ねこの5人きょうだいがいた。話を聞けば、この子たちも多頭飼育崩壊から救われた子たちだという。ケージには仮の名前と病歴、ねこの年齢や性格などの紹介が書かれていて、彼らは全員が「推定2歳」だった。

 確かに、体つきがもうこねこではない。大人のねこは、譲り先が決まりにくいそうだ。自分もこねこを探しに来たので、その理由はよくわかる。なるべく長く一緒にいたいし、何よりこねこはかわいい。

 そんなことを考えていたら、5人きょうだいの中で一番体の小さな女の子が、とても積極的にこちらにアピールしてきた。にゃーにゃーと鳴き、ケージから一生懸命に手を伸ばす。譲渡会に参加するねこたちは、緊張のあまりケージの奥でじっとしている子が9割といっても過言ではないが、この子はとびきり愛想がよかったのだ(「もしや、私にだけ?」と思って様子を見ていたら、彼女はケージの前を通る人全員に愛想を振りまいていた)。

 「成猫」という選択肢も、「黒ねこ」という選択肢も、譲渡会に来るまで一切なかった。なので正直、とても困った。めちゃくちゃかわいくて困った。

 

 結果的に、私はこの子といま、一緒に暮らしている。そこまでの過程を、下記にて簡単にまとめておく。あくまでも、私が参加した譲渡会の場合なので、参考程度に見てほしい。

※こちらの譲渡会に参加しました。ねこや保護主さんによっても条件・方針が違うと思うので、「こんな感じ」ぐらいで捉えてください。

yume-neko.net

1.「申し込み」をする

 気に入った子がいたら、会場で「申し込み」を行う。現在の生活環境や家族構成、先住ねこがいるかどうか、ペットを飼っている場合は何歳なのか(いた場合は何歳で亡くなったか)などを用意された紙に記入して、正式譲渡前の「トライアル」に進めるか、譲渡主さんが審査。後日、連絡が来る流れだ。また、申し込み多数のねこは抽選になるという。

 ちなみに私は、「一人暮らし(在宅ワーク多い)・ペット可物件・先住ねこいない・実家に10歳のねこ」といった情報を預けて、無事「トライアル」に進行した。

 

2.家に慣れてもらう「トライアル」期間

 保護主さんが家にねこを連れてきてくれるのだが、そのまえに準備するものがある。

・ねこ用のケージ

・トイレ

・水、ごはん入れ

・ねこ用ハンモック(ケージの中で寝る場所)

※ごはんはもともと食べていたものがいいからか、保護主さんから大量に譲っていただいた。

 ねこが家に来てから最初の1週間は環境に慣れるため、完全にケージの中で生活してもらうことになる。それを想定しながら準備するべし。

 

 準備が整ったら、保護主さんがねこを連れて家にやってきて、さまざまな指導をしてくれる。特に脱走防止策については厳重に説明され、ケージに入っている間に必要なものを準備した。

※うちは玄関前にこれを設置している。

petselect.co.jp

 基本的にトライアル期間は2週間で、うちの場合、1週間は完全にケージの中、2週間目から時間を決めて少しずつ部屋に放して慣れてもらった。

 

3.「正式譲渡」の手続き

 トライアル期間が終わったら、今後もねこと一緒に暮らすか否かを保護主さんに伝える。正式に招き入れる場合は譲渡金を支払い、晴れて「うちの子」になる。

 なお譲渡金とは、ねこを保護してから譲渡会に出るまでの間にかかった医療費などのこと。去勢やワクチン摂取にかかった費用など、だいたい2〜3万円が相場ではないかと思う。

 

 実家の茶トラ嬢は家に来る前にしっかりしつけされていたようで、トイレも粗相しないし、爪とぎも所定の場所で行う。黒ねこ嬢もその辺のしつけはしてくださっていて、今のところ体調面も含めて困ったことはない(家に来てからなかなかトイレをしなかったことだけは焦ったが、1回出すようになればあとは問題なし。ねこも緊張してるのだと思う)。

 そう考えると、初めてねこと暮らす人ほど、こねこはハードルが高そうだ。体調も安定しないから付きっきりで世話する必要があるし、トイレや爪とぎのしつけも自分でやることになりそう。多数のねこを保護し、多数の人に手渡してきた「ねこのプロ」ともいえる保護主さんから譲り受けることは、大きな安心材料だと感じた。

 

 全てのねこがかわいく尊い存在であるということを大前提として、「譲渡会でねこを譲り受ける」という選択肢が、全ての人の頭の中にあってほしいと思う。悲しい過去を抱えながら家族を待っているねこは、残念ながらたくさんいる。

 

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 私はこの子を幸せにして、幸せになろうと思います。これからも末長くよろしくね。