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【お題】「売れてる」ってなんなの問題

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 さて、今回のお題はこちら。

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 これね〜、昔っからよく考えてた話題なので、文章で残しておくきっかけをくださって感謝感謝です。ありがとうございます!

 

 のっけから嫌な感じですみませんが、私のオタクスタンスとして、事務所や運営に「これをやるべきだ」という意見は基本的にありません。なぜなら私を含めオタクはみんな「アイドルが好きなだけの素人」、事務所は「タレント運営のプロ」だからです。加えて、さまざまな数字や業界の事情を正確に把握しているのも事務所であり、オタクには絶対に知り得ないさまざまな情報を持っているはずなので、すべてのことに「理由」があると考えています。

 どうしても不満なら別の趣味を見つければいいだけの話なので、「ラポネは何をするべきか」との質問には、「やりたいことやってください」という答え以外ありません、と先にはっきり書いておきます。

 

 これを踏まえてまず「知名度」について考えると、個人的には人によってかなり幅のある概念だと感じており、「この条件を満たせば知名度が高いといえる」みたいな線引きってどこなの? と、ずっと疑問です。

 たとえば、グループの名前は知ってるけど曲は聞いたことないとか、曲はよく聞くけどメンバーの名前を言えないとか、そんな場合ってザラにありますよね。これは厳密に言うと「知名度は高いが認知度が低い」状況で、個人的にはあまり喜ばしいことだとは思ってません。

 また、その対象を知っている人から見て、「誰にどこまで知ってほしいか」という気持ちによって、「知名度」の捉え方は大きく変わるものだとも感じます。そういう曖昧なものであるということを前提にしつつ、今回は特定の層に向けてではなく、大衆に「売れてる」「知名度が高い」というパターンについてまとめることをご了承ください。

 

 さて、私は「売れてる」には、大きく分けて3つの種類があると思っています。

(1)単純にCDなどの「モノが売れている」こと

(2)YouTubeやサブスクなど、手軽に触れられるコンテンツの「数字が伸びている」こと

(3)メディアや企業などから「オファーがたくさん来る」こと

 この3つはどれも「売れてる」ことになると思いますが、その中身は結構大きな違いがあり、「1=2」「2=3」「3=1」というわけでもない、というのが私の考えです。そして、あえてこの3つの中で「どれが一番売れているか?」を答えるならば、アイドルに限らず、芸能人であれば絶対に「3」だと思っています。

 とりあえず、一つずつ「どのように売れているのか」を考えていくこととします。

 

(1)CDなどの「モノが売れている」

 これが一番わかりやすく、言葉通りの「売れている」。CDを出したら何万枚も売れてオリコン1位になった、表紙を飾った雑誌やコラボ商品が完売したなど、「モノが売れること」は「どれだけ売れたか」が数字で現れるので、比較もしやすい(されやすい)ですよね。

 しかし、この「モノが売れること」と一番遠いのが「知名度が高いこと」だと思います。そもそも、音楽を聴くのにCDが必要な時代はすでに終わっており、大多数の人にとってCDは必要ないものになりつつある。とすれば、それをわざわざ買うのは「お金を払ってでも欲しい」と思う、ファンだけじゃないでしょうか。「モノがどれだけ売れたか」からわかることは、「どれだけ金を出すファンを抱えているか(ファンの熱量はどの程度か)」であり、知名度とはほとんど関係ないと私は考えています。

 また、売り方によって「どれだけ売れたか」はある程度調整できるため、「モノが売れてる=知名度が高い」と言うのは苦しい。発売形態を増やす、多く買った人が有利になるような抽選券をつける、競合アーティストと発売日を被せてファンを煽るなど、少ないファンでも売り上げを増やす方法は無数にあるわけです。

 ある種、ファンの「好き」を人質に取って金を落とさせるようなことですが、それができるファンが無数についているということは、「知名度を上げる」ために大きなアドバンテージであることも間違いないでしょう。

 

(2)手軽に触れられるコンテンツの「数字が伸びている」

 「好きだからCDを買う」とすれば、YouTubeやサブスクは「好きじゃなくても見られる&聴ける」コンテンツといえるのではないでしょうか。好きじゃなくても「興味はある」から再生するのだとすれば、知名度は(2)>(1)だと考えることもできます。

 ここ数年でYouTubeやサブスクの再生回数も音楽チャートに反映されるようになり、「売れてる」の指数としてかなり重要なことは間違いないと思うんですが、個人的に気になっているのは、「YouTubeやサブスクの数字が伸びる=アーティストの知名度が上がる(ファンが増える)」の式は、必ずしも成り立たないということです。

 たとえばサブスクやSNSで「バズる」状態になるモノって、アーティストの場合は主に「曲」じゃないですか。特定の曲が何億回も再生され、多くの人が「なんか聞いたことになる」となれば「知名度が上がった」といえると思いますが、じゃあ歌っているアーティストのファンになって、次のリリースまで追いかける人ってどれだけいるんだろう? というのは結構気になるんですよね。

 要するに、SNSやサブスクで「バズる」場合って、かなり消費速度が速いんじゃないか? ということ。「興味はある」が入り口だったために、その興味が失われた時にリスナーたちはどうするのか考えると、“一発屋”が生まれやすいのは(2)の「売れてる」じゃないですかね。もちろん、人気が定着してヒットを連発するようになったアーティストもいるので一概にはいえませんが、そっちのほうが稀じゃないかと思います。

 

(3)メディアや企業などから「オファーがたくさん来る」

 これは当たり前の話ですが、芸能人は「仕事をもらう」立場なので、誰からもオファーがこなければ、実質失業といえます。だから私は、タレントにおける最も「売れてる」状況とは、(3)の「オファーがたくさん来る」ことだと考えているわけです。

 「オファー」のきっかけや理由が(1)や(2)になることは多いと思いますが、呼ばれた先で「また来てほしい」「この人でまた別の企画をやりたい」と思われるかどうかは、ファンの数や知名度よりも、タレントの技量や頑張りと、事務所の営業次第ってのがリアルな話だと考えてます。夢も希望もないけど。

 また、知名度を上げるために一番有効なのは、結局メディアにたくさん出ることだと思います。ネットはすでに興味あるものをより深く理解するために役立つツールですが、テレビは興味がないものも勝手に目に入ってくるし、なんだかんだ言っても老若男女が見てる媒体なので、届く人の幅が広い(はず)です。

 

 さて、JO1の場合は(1)の意味で「売れてる」のは間違いないです(活動時期が長くなればなるほど、(1)の「売れてる」は自分との戦いですよね。売り上げを更新していくことこそが「売れてる」の証明だと思います)。しかし、知名度の面ではまだまだなので、(2)はファンが一生懸命数字を押し上げている状況なのは否めません。そして、ここ数カ月は(3)の意味で「売れてる」の兆しを感じており、非常にワクワクしているところです。

 また、これまでは「とにかくメディアに出る」という方針だったような気もしますが、3年目からは「知名度のあるメディアに出す」ことにも力を入れているように見えます。たとえば、オールナイトニッポンは歴史も長くラジオ界の“最大手”といえる番組で、ここのレギュラーを勝ち取ったのは本当にすごい。あとは、朝の番組に目をつけたものセンスあると思いました。たった1カ月のめざましテレビレギュラーでも、あの期間に豆ちゃんとJO1の知名度が一気に上がったことは、多くのファンが実感していることでしょう。

 海外への発信も、結局は事務所の営業次第だと思います。太いパイプはあるはずですし、コロナ禍も3年目となれば、そろそろ言い訳にもならないので、今年は本当に力を入れてほしいですね〜。

 

 最初に「1=2」「2=3」「3=1」というわけでもないと言いましたが、1〜3はすべてつながっているとは思います。CDが売れればオファーが来やすくなり、オファーが来てメディアに出れば興味を持つ人が増えてYouTubeやサブスクの再生回数が増え、サブスクで曲を聞く人が増えればCDの売り上げも上がるかもしれない、という輪廻。

 なので、知名度を上げるためにはメディアに出まくること以外やることはないと思いますが、「売れてる」アイドルになるために運営がやることは、ファンが満足する供給を出しながら、タレントとしてもメンバーを鍛え、一生懸命に営業することじゃないでしょうかね。知らんけど。

 

 世界中で男女問わずアイドルが飽和状態になっている今、はっきり言って、何がきっかけで「売れる」「バズる」かなんて、誰にもわからないと思います。ファン的に「なんでこれが?」ってことが世間に大ウケしたり、ファンには人気が高くても大衆にウケてないこともまた、山のようにありますよね。「これをやれば間違いなく売れる」ってことがあれば、世界中のアイドルがすでにやってます。それがわからないなら、自分たちが信じた道を地道に歩んでいくしかないと思いますね。ここに近道はないのではないでしょうか。

 「そんなにのんびり待ってられないわ!」って人ももちろんいると思いますが、私は短期的に消費されるほうが嫌だし悲しいので、彼らには階段を一段一段登っていってほしいという気持ちです。