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【スポーツ】男子バレー茶の間観戦オタ歴15年のジャニオタによるOQT2016感想文

 たしか2001年のグラチャンだと思うんだよね、″サンシャイン″こと朝日健太郎選手がギリギリ代表にいたぐらいのときだったので。ちなみに入口は加藤陽一選手でした。正直に言うと、顔が好きで興味を持ちました、はい。

 それが気がつけば今年で15年目ですか。ワタクシいろんなジャンルのオタクですけど、なんだかんだ男子バレーが一番オタク歴長いでございますね。あらま。

 そのクセ万年素人ですけど、ちょっと今年のOQTはねえ……あの、ひとことで感想を言いますと、

金のニオイがすげえ。

 や、あの、OQTってず~~~~~~~~~~~っと開催国日本じゃないですか。(間違ってたらすみません)まあその時点でどう考えても金が動いてる感があるんですけど、それにしても今年はひどい。特にひどい。

 なにがひどいかって、明らかに収益を意識している宣伝と、選手の扱いですよ。もちろん世の中お金がすべてですから、バレー協会さんに「金儲けすんな」って言ってる訳じゃございません。だけども、おめーらの私腹を肥やすために選手を無駄にすんな、ということは、声を大にして言いたいです。

 

 個人のお名前は出しませんけど、今の監督になってから、『NEXT4(ネクストフォー)』っていう、若手4名が新たに日本代表に選ばれたんですよ。ワタクシは、女子バレーを見ていて「男子バレーにも若手が必要だ」と常日頃から思っていたもんで、この若手投入にはとっても喜んだんですよ。

 だけどこれがフタを開けてみたら、言い方は非常に悪いけど、『客寄せパンダ』状態だったんですよね。お若いのに日本代表に選ばれるってことは、実力があるからなんですよ。かっこいいから選ばれてる訳じゃないでしょ。将来有望だから、日本代表になったんでしょ。

 だけど、「イケメン」「プリンス」とかそんな枕詞がついて、彼らの価値が変わってしまったんですよね、メディアの手によって。

 今回のOQTにはその4名のうち3名が招集されて、コートにも立ったんですけど、途中でケガしちゃったんですよね、うち2名が。大会中とても活躍されてましたし、特に人気がある2名。さあ、どうするか。

 ワタクシ体育会系の部活に入ったことはありませんが、ケガをした人を休ませなきゃならないってことぐらいはわかります。けど、今の監督はそれを最後までしなかった。ケガをした選手を、コートに立たせ続けました。

 その2名しか戦える選手がいなかった、というわけでもない。控えで登録されていた、米山裕太選手のご活躍を見ればわかりますよね。彼がいなかったら日本はどうなってたことか、考えたくもございません。

 (余談ですが、ワタクシ米山選手が大好きでして、彼が代表入りした時から「コイツァ才能がある……海外でプレーしてほしい……」と思い続けておりました。米山選手には、ぜひ東京を目指して今からでも海外に行ってほしいです。東○アローズは金出してよろしく)

 それと、″諭吉″こと福澤達哉選手、栗山雅史選手の出番がほっとんどなかったのも、意味がよくわかんないですよね。若手に活躍の舞台を与えたいにしても、ケガした選手を無理にコートに立たせるなら、この2名に思いっ切りプレーさせたほうがいいでしょうが。

 素人でもわかることを、バレーのプロがやらなかった。なぜかというと、ケガをした彼らには、圧倒的人気と知名度がある、汚い言葉で言えば金になるからです。出しておきたかったんです、会場を埋めて視聴率を取るためには。もし違う理由があったとしても、ワタクシはそう考えています。

 

 えっと、現行でジャニオタもしているワタクシですが、正直バレーボールにジャニーズが噛んでくるのが非常にイヤです。脇役として存在するはずなのに、チヤホヤしなくちゃいけなくなるから。ジャニーズが出演する番組の視聴率は落としちゃいけない、注目され続けなきゃいけないからです。

 とはいえ、メジャースポーツと胸を張れるほど世間に浸透しているとは思えないバレーボールの試合を、ゴールデンタイムのテレビで見られるようになったのは、ジャニーズのおかげでもあります。それは重々承知してます。バレーとジャニーズは切っても切れない縁を作り上げてしまいました。今さらどうにもならないと思います。

 だからせめて、選手は選手として扱ってほしい。選手はアイドルではない。

 

 OQT最終戦、対フランス戦に日本は勝利しました。勝ってこんなに虚しい気持ちになる試合、ワタクシはじめてでした。

 五輪行きがすでに決まっているフランスは、最初から最後まで2軍選手をコートに立たせていました。そんなことは背番号を見ればわかります。対する日本は、ケガをした若手選手とず~~~っと試合に出ずっぱりで限界が近いであろうキャプテンをコートに立たせ続けました。

おいおい、いい加減キレるぞ?

 さらに腹立つのが、ケガをしてベンチに下がってる人気選手ばっかり抜くカメラ。なんでじゃ。コートに立って活躍しているベテラン選手じゃおめーらが欲しい数字は取れないってか? あ? 顔か? ワタクシが加藤選手のあとず~~~~~っと応援しているミドルブロッカーの富松嵩彰選手じゃあ数字が取れないってか? あ? ふざけんのもいい加減にしろよ? 富松選手のクイックとかブロックとかあのかわいらしい笑顔とかなっがい腕とへの字に曲がる口とか松本慶彦選手を好きすぎてるところとか、そういう魅力がわからんというのか? あ?

 

 あのね、スポーツに『ドラマ』とか『感動』とかを求めすぎてるよ。無理をしてでも試合に出た彼は強い? ベンチで応援するライバルだけが心配してる? そんなわけねーだろ、バカか。調子の悪い選手が無理して出場しないためにメンバーをあんなにそろえてるはずだし、選手は全員ケガ人を心配してるに決まってる。メディアが勝手にシナリオを作って、それに操られているってことに、そろそろ気がつかなきゃいけないですよ、本当にバレーが好きで選手を応援しているならば。そして、それができないのならば、アイドルを専業にしている人たちを好きになってください。きっとそっちの方がもっとずっと楽しいです。

 

 選手のアイドル売りって、今にはじまったことじゃないとは思います。私が加藤選手を応援してた時は、一緒に山本隆弘選手がそんな扱いだった気がしますし、越川優選手もアイドル枠でしたし、八子大輔選手もそのニオイを感じてました。

 全員実力があって活躍しているのに、カッコいいことが先行していたように感じます。カッコいいものをカッコいいということは罪ではないけれど、価値でもありません。彼らの価値は『バレーボール』です。ワタクシだって最初は顔でしたから、あんまり大きい声じゃ言えない立場ですけど、見れば見るほど魅力的なスポーツだし、彼らのプレーがカッコいいんです。ファンを名乗るなら、そこをはき違えてほしくないわけです。

 バレーボールに関わるすべてのことを変えるには、根っこが腐った協会から変えなきゃならないから、相当時間がかかると思います。だけども、ファンの態度を改めることはとっても簡単なはず。

 

 言いたいことがありすぎて話がまとまる気配がないですけど、とにかくイチバン言いたいことは、スポーツしてくれ・させてあげてくれってこと、ただそれだけです。お茶の間で全日本の試合を見ているだけの素人に言えることは多くありません。

 でも、それだけのこともできない今の日本男子バレーには、怒りはなくてただ悲しいです。選手が頑張っているだけに、さらに悲しいです。東京五輪のころには、楽しく応援できるチームになっていてほしいなと、思うことしかできないことが悔しいのです。