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冗談は顔だけのつもりだ

そうさ100%現実

【アイドル】ジャニオタが女性アイドルBiSHのライブに行った話

 去る10月31日。一体いつから“ハロウィン”とかいう地獄みたいな催しが大々的に行われるようになったのだろうか。

 その日私はよりにもよって渋谷にいた。馬鹿だろう、自業自得だろう。あの日から私の人嫌いは確実に進行したと思う。一体なんでわざわざ地獄に足を踏み入れてたかというと、実は生まれて初めて女の子のアイドルのライブに参戦したからだ。

 きっかけは、前の趣味で出会った友人とのCD交換会である。私はA.B.C-Zの『Moonlightwalker』の初回限定A・Cを友人に差し上げた。もともとジャニオタであった友人は、むしろ私よりA.B.C-Zに詳しく、ジャニーズJr.であった彼らがCDを出したということに驚いていた(のではないかと思う)。

 そして私が友人からいただいたのが、BiSHの『OTNK』だ。友人はいわゆる地下アイドルとかそういう類の女の子アイドルが好きで、休みがあればおっかけに精を出している。私からすれば友人のフットワークは恐ろしく軽く、しかもひとりでどこへでも行ってしまう。しかし、10月31日に行われるというライブには、「さすがにひとりでは行けない」ということで、「そりゃそうだな」と思った私は、友人の話を聞いていて興味もあったしちょうどいいと思い、同行したいと願い出たのだ。

 

 にわかの分際でBiSH(ビッシュ)というグループの紹介をさせてもらってもいいだろうか。

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 BiSHは現在6人の女性アイドルグループ。

 左から、アイナ・ジ・エンド、リンリン、渡辺淳之介氏(BiSHの発起人)、モモコグミカンパニー、ハグ・ミィ、ハシヤスメ・アツコ、セントチヒロ・チッチ。

 ……名前かよって思ったでしょ? 大丈夫、私も「なんだこれ」つった。

 実は2015年に誕生したばかりのまだ歴史が浅いグループ。前身のBiS(ビス)解散後、発起人の渡辺氏によって行われた公募によって集まったのがBiSHである。

 初期メンバーは、セントチヒロ・チッチ、モモコグミカンパニー、ハグ・ミィ、アイナ・ジ・エンド、そしてすでに脱退しているユカコラブデラックスの5人であった。

 その後、ハシヤスメ・アツコ、リンリンの2人が新しく加入し、現在に至る。(ちなみに私はアツコ推しである)

 彼女たちは自ら『新生クソアイドル』と名乗っているのだが、その名の通り、私が友人からいただいたCDのタイトルは『OTNK』である。このアルファベットの並びを見て、さっぱり意味がわからない人には、ちょっとBiSHをおすすめできないかも知れない。単なる“かわいいアイドル”ではないからだ。

 

 私が彼女たちに好感を持ったのは、ミニスカートを穿いていないことだ。ひざ下丈のスカートでパフォーマンスをする。素晴らしいと思った。女性アイドルのセックスアピールが大変苦手な私にとって、『男にこびないアイドル』というのは新鮮であり衝撃でもあった。自分たちのスタイルを確立させたうえで、「ついてこられる奴だけついて来い」というスタンスでいるように見える。万人に好かれることがアイドルとしての理想像なのかもしれないが、あえてそこから離れた次元の、新しいことをやるのがBiSHである。にわかはにわかなりに、そう解釈している。

 

 そして彼女たちの楽曲も、今までのアイドル像とはかけ離れている。


BiSH/OTNK[OFFICIAL VIDEO] - YouTube

 今風の容姿からは想像できない、力強い声とロックな曲調。思った以上に歌唱力のある個々。そしてなにより、どう聞いても「お〇んこ」と言っているぶっ飛んだ歌詞。初めて聴いて「なんかよくわかんないけど、こいつらヤバそう」という雰囲気がプンプン伝わってきた。

 

 ライブに行く前、友人から「BiSHのライブはモッシュもダイブもすごい」ということは聞いていて、しかし私は「とはいえアイドルオタクがやっていることだし」と、どこか甘く見ていた。しかし、行って分かった。すごすぎるぞ清掃員。(BiSHオタクの総称である)

 その昔ヴィジュアル系の現場へ赴いたことはあるものの、安全なホールツアーなんかを選んで行っていたから、命の危険を感じることはなかった。しかし、BiSHの現場では、「うっかりしてたら死ぬ」と思った。

 女性アイドルなので、やはり比率としては圧倒的に男性ファンが多いわけだが、私が思い描いていた“アイドルオタク”の雰囲気はあまり感じなく、普通にバンド好きな人たちが集まっているような感じだった。だからこそ、BiSHのパフォーマンスが始まってからの清掃員には驚いた。永遠に続くモッシュと、推しのソロパートでは全身全霊をかけリフトでアピール。そして、ステージ上には華奢な体とツヤツヤの髪の毛を乱して、全力でヘドバンをするメンバーがいる。ちょっと待て、ここはアイドルの現場ではなかったか。こんなに熱いフロアを、ステージを、私は見たことがなかった。

 

 ジャニーズの現場では、ステージと客席に一定の距離感がある。これは絶対に必要な距離感であって、踏み入ってはいけないということはファンもよくわかっている。遠い存在だからこそ、常にはるか前を走っていく存在だからこそ好きでいられると私は思う。

 BiSHはというと、うっかりすれば手が届く位置にいながらも、絶対に追いつけない。ファンが一歩踏み込むと、メンバーが一歩前へ進んでしまうからだ。しかし、それが彼女たちを高みへと引き上げる力になっている。ファンが全速力で追いかけることで、メンバーはより速く走れる。近い距離で、絶対に捕まえられない追いかけっこをするのがBiSHと清掃員の関係性だと思った。そして、そんな関係性もいいなぁと思った。

 

 ジャニーズという名のキラキラしたものを見過ぎていたせいか、泥臭くお下品にふるまうBiSHという名のアイドルたちのことが気になってしょうがない。ただいま全国ツアーの真っ最中な彼女たち。今度は私も清掃員に混じって「お~ち〇こ! ちん〇!!!」って叫んじゃうのかなあ。Tシャツ買っちゃったしなあ。