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【アイドル】J-POPとK-POP、ジャニーズとJO1を比較する意味ないだろ問題

 最近、ちょっと気になる記事が立て続けに出ていた。

gendai.ismedia.jp

bunshun.jp

bunshun.jp

www.dailyshincho.jp

※特に深い意味はなく、情報としてお伝えしておくと、新潮社は2019年度からジャニーズカレンダーを発売していて、文藝春秋は一度も発売していない。

 

 どれもちゃんとした記者やライターの方が書いていることなので、まあ「そう」なんだろうけど、ジャニーズやK-POP、JO1にも足をかけている自分としては、「そうか?」と思うことがいろいろあった。ここは私が考えたことを勝手に書いて適当に保管する場所なので、ただの“オタク”としての意見を残しておく。

 

 まず前3本の記事を読んで、ものすごい既視感があった。それは昨年、映画『パラサイト』がオスカーを受賞した時に「どうして日本映画は韓国映画に負けたのか?」「なぜここまで差がついたのか?」みたいな記事が出てたアレ。このときも「何言ってんだろ?」と思い、すでにブログに書いているので、クソヒマな人はこっち読んでいただければ。

yesnomo3.hatenablog.com

 

 要するに、「日本の映画界は別に、世界から評価を得ようと思ってないよね? だったら当たり前の結果では?」という話。今話題の映画評論家・有村昆も言ってたけど、韓国は人口が少なくて国内だけの商売では大きな利益が出ないので、昔から積極的に自国のエンタメを海外に輸出していた(海外にもウケる作品を作ってきた)背景がある。一方で日本は、国内向けの商売でもまかなえる(らしい)から、わざわざ海外向けに作る必要がない。両者は根本的にビジネスモデルが違うのだ。

 もちろん、2018年にパルムドールを獲った『万引き家族』みたいな映画もあるけど、シネコンで見られる作品のほとんどは、アカデミー賞を獲ろう、もしくはそのクオリティを目指そうとする映画とは言い難い。それでも客が集まるのだから、「なぜ日本映画は海外で結果が出ないのか?」といえば、「その必要がないから」という理由意外ないと思っている。

 

 これはJ-POPやジャニーズが「なぜ海外市場を掴めないのか?」という問いかけの答えと同じではないだろうか。ジャニーズの場合は特に、一部を除き、いまだに楽曲をサブスクで解禁していない、つい最近までネット上でタレントの写真を使用することすら禁止されていたという、超閉鎖的な商売をしていても、国内男性アイドル市場では間違いなく現在も“一強”だ。

 ジャニーさんの夢が「海外進出」だったため、その意思を引き継ぐという理由はあるだろうが、存命の間、海外に向けたアプローチが盛んだったかといえばそうでもない。となれば、ジャニーズにとって「海外進出」は急務ではなかったのだと思う。それで長年成り立ってきたのだから、わざわざ自分たちで決めた掟を破ってまで、海外市場に乗り出そうとしないのは当然だろう。

 しかも、ジャニーズはその超閉鎖的な運営方法がファンに支持されていた側面もある。SNSをやらないからこそ「神聖化」され、CDを購入しないと楽曲が聞けないからこそ「モノ」に価値を生んでいた。今ではSNSやサブスク解禁を求めるファンは多いが、タッキーが副社長に就任し、さまざまな面でネット進出が始まった頃は、「ジャニーズなのに安っぽいことするな」「ジャニーズのブランドが廃る」といった反発が一定数あったと記憶している。

 

 一方で、消費者=ファンにとってインターネットやSNSは身近な存在であり、あらゆる情報が入ってくる窓口だ。そこに積極的な情報発信をしているK-POPの話題が入ってくるのもまた当然であり、ジャニーズと比較して「こっちのほうが好き」となることもあるだろう。たとえ日本のテレビには出なくても、韓国の音楽番組は公式YouTubeチャンネルで誰でも見られるし、曲が気に入ればサブスクで聞くことも可能。無料のコンテンツも多く、とにかく“新規”に対して敷居が低いと感じる。

 ただし、「無料のコンテンツが勝手に入ってくる」という状況は、「金を落とさない消費者が増える」可能性も考えられる。数年前のジャニーズのように、ファンクラブに入らないとタレントの近況すらわからない、テレビはリアルタイムか録画しないと見ることができない(配信がない)、雑誌を買わないと新しいビジュアルが見られないといった“壁”を作ったほうが、「金を落とす熱心なファン」を集めやすいだろう。ジャニーズはまさに、これを狙っていたのではないだろうか。となると、「海外進出」という名目でむやみに無料のコンテンツを増やしては、単純に利益を減らすことになる気がする。

 

 また、ジャニーズに限らずJ-POPの楽曲は、カラオケ文化が発展していることもあってか、素人でも歌いやすいものが人気になりやすい=商業的に需要があると感じる。そうなると必然的に楽曲の難易度は下がるが、多くの人に「親しまれる」ことにつながるだろう。

 そしてこの「親しみやすさ」は、時にジャニーズタレントの個性として注目されることもある。「ダンスは踊れるのに音痴」「ダンスも歌もうまくないが、一生懸命頑張る」ことも”アリ”にするのがジャニーズだ。これは、彼らが「パフォーマンスで勝負するアーティスト」ではなく、「キャラクターを愛してもらうアイドル」だからだと思う。完璧でないほうが「親しみやすい」のだ。

 対してK-POPは、パフォーマンスとして人に見せることを重視しているため、極端に歌えなかったり踊れなかったりする人はほとんど見当たらない。というか、そういうグループはK-POPファンから求められておらず、需要がないと言っていい。

 そして「キャラクター」と「パフォーマンス」を比べた時に、万国共通で評価を受けやすいのは言わずもがな「パフォーマンス」だ。キャラクターを知ってもらうには言語の壁があるし、数分間で伝わるようなものではないが、パフォーマンスは1曲で人を惹きつけることができる。だから世界を意識した時に、パフォーマンスのクオリティを上げる必要があるのだろう。

 

 正直言って、ジャニーズが今からK-POPを超え、世界的に支持を集めるのは、あらゆる要素を総合して「難しい」と思う。しかし、そもそもジャニーズタレントたちがそれを目指しているようには見えないし、その必要があるのかも疑問だ(中には考えている人もいるのだろうが)。これは別に悪いことでもなんでもなく、それでジャニーズの需要と供給が噛み合い、利益が上がっているならば、何も問題ないと思う。周囲が勝手に期待して「なぜ世界に通用しないのか?」と嘆いているように見える。

 

 ここで一つ言っておきたいのは、ジャニーズは以前からK-POPのヒットメーカーから楽曲提供を受けているということだ。ジャニオタなら一度は耳にしたことがあるだろう、スティーブン・リー御大が代表的なところだろう。この前話題になったSexy Zoneの楽曲も彼の仕事だった。さすが俺たちのスティーブン・リー御大。


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 全編英語詞だし、まさに「海外ウケしそうな(狙った)楽曲」に思えるが、当たり前にサブスクも配信も解禁していないし、このMVもフルバージョンじゃない。「ウケそうな曲」を作ったのに「国内向けの商売しかしない」というのが、ジャニーズの答えだと私は受け取っている。

 

 

 一方で問題なのは、ジャニーズやそのファンが「これでいい」と思い、商売が成り立っていたとしても、「彼らのようになりたい」と志望する人が増えるかどうかは、また別の話ということだ。

 ここでようやく4本目の記事の話に移る。ジャニーズとJO1(K-POP)は「男性アイドル」という大きなカテゴリでは同じだが、その中身は「タレント寄りのアイドル=ジャニーズ」「アーティスト寄りのアイドル=JO1(K-POP)」で異なると思う。

 

 ジャニーズは、バラエティやドラマでも活躍できるメンバーが重宝され、ブレークのきっかけもこうした番組であることが珍しくない。地上波で冠番組を持っているグループも多いため、“テレビタレント”として経験を積む場所も担保されているし、世間からそういう見られ方をするだろう。

  対してJO1は、今のところCD等のリリースに絡めてバラエティ番組に出演することがほとんどで、無期限に続く冠番組は地上波・配信ともに持っていない。その代わり、パフォーマンスを披露する場は多数設けられており、国内外の音楽番組や音楽イベントに出演する。これはK-POPでいう「カムバ」の形に近く、「パフォーマンス(楽曲を宣伝)すること」を中心に、活動のサイクルが決まっている。

 JO1のような動きをするジャニーズはほぼいないが、例えば、ドラマや映画を宣伝するためにバラエティ番組に出演する俳優はよく見かける。彼らの本業が「芝居」であるように、JO1も本業は「パフォーマンス」である。これはメンバーが自ら語っていたので、世間からの見られ方がどうであれ、本人たちの目標は(少なくとも今は)「“テレビタレント”になること」ではなく、「“アーティスト”として活躍する」ことなのだろう。「だからジャニーズを選ばなかった」という人は、オーディションを受けたメンバーも含めゼロではないと思う。

 

 とはいえ、吉本の力もあって、バラエティ番組に出演する機会が非常に多いJO1。大半のメンバーが“芸歴2年目”であることを視聴者は知らないし、一般認知度も低いから、「なんだかよくわからん、素人っぽい子たち」という見られ方は致し方ないと思う。メンバーもトーク力には課題を感じているようだし、私個人としても「出るからには頑張れ!」と応援している。そして、国内で人気を集めるためには、バラエティやドラマへの出演は避けて通れないとも思う。

 しかし、私を含めたJO1のファンはおそらく、バラエティやドラマでの活躍以上に、最高のパフォーマンスを期待しているはずだ。これもまた、需要と供給が噛み合い、そして利益が上がってさえいれば、彼らにとって「バラエティやドラマでの活躍」は重要ではないといえる。

 

 今まで「男性アイドル」として活躍する選択肢は、日本にいれば現実的にはジャニーズだけだった。しかし、ネットを通じて簡単に世界中から情報が得られる今、その選択肢は無限であり平等。要するに、ジャニーズも今では”選択肢の一つ”になったのだ。それはアイドルを志す人も、彼らを応援するファンも同じで、世界中にある選択肢の中から好きなものを選べる。

 しかし私は、世界的にK-POPの需要が高まっているからといって、ジャニーズが”K-POPっぽいこと”をやるのは大反対である。先述したように、両者はビジネスモデルが違い、目指すアイドル像も違う。国内で十分需要があるのだから、やみくもに海外を目指す必要も理由もないし、そのせいで国内の需要を逃したら本末転倒だ。ジャニーズの楽曲やプロモーションが、「一般受けしそう」かつ「おしゃれな感じ」になって「ジャニーズらしさ」を失いつつあることに対し、寂しさを覚えているのは私だけではないはずだ。

 そしてJO1のファンである今、彼らに“ジャニーズっぽい”ことを求めるのも「余計なお世話」だと言いたい。両者は別物であり、それぞれに個性がある。同じ天秤に乗せて比較する必要はないし、対抗させる意味もない。日本でもようやく「男性アイドル」の幅が広がった今、いろいろな形があっていいはずだ。そして、”日本のアイドル”として何かに立ち向かおうと思うなら、国内で潰しあってる場合じゃない。そこに気づいていないから、「海外市場を掴めない」のだろう。

 

 ということで、ここから本題です。JO1の「Born To Be Wild」かっこいいので見てください。よろしくお願いします。


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